内容説明
「わたしは、情報員である前に人間でありたい」。第二次世界大戦下のスペイン・マドリードで、敵同士ながらも愛し合う北都昭平とヴァジニア。そして二人をつけ回すゲシュタポ将校ハンセン兄弟の魔の手。北都への想いと連合国への忠誠の狭間で、身を引き裂かれるヴァジニア。二人はその愛を全う出来るのか―。愛と諜報の壮大なドラマ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カワセミ440
3
イベリアシリーズ4作目。ナチスドイツは旗色悪し。でも『ミンスミート作戦』凄いね、そこまでやっちゃうんだ。実話だそうだけど。英国諜報員ヴァニジアは良いなあ、でも日本人に心を許すなんてあの時代には絶対無いだろうな。スペインのフランコ総統って風見鶏的?だけど結構したたかだな。カティンの森事件もちょっと出てくるけどソビエト/スターリンはひどい奴らだ。2021/01/12
sataz
2
久しぶりに作者ライフワークを読んだ。手に取れば面白いのだけど、分厚いしペース遅いしでしばらく止まっていた。これはシリーズ4作目、英軍が地中海攻略先を欺瞞しようと、ニセの海兵隊将校死体(偽書類持たせてある)をスペインに漂着させようとする工作が進行する。在マドリードの北都と、自国の作戦を知らないままヴァニジアも巻き込まれる。ゲシュタポが絡んで、死体と書類の真偽を探り合うことになるが・・・ 600ページ超でほぼ一つの作戦だけ、戦争全体や二人の間もあまり進展しないが、まあまあ読める。2014/11/21
堀越 隆史
1
1冊でも分厚いボリュームですが、これでもまだシリーズ途中なので読み応えがあります。 登場人物は既出の人たちばかりなので、カタカナ名前を新しく覚える苦労が少なくて助かりました。 情報戦がスリリングに展開されている一方で、人として変わらない善意も合間合間に見えてほっとします。 「戦争でなければいい友達になれた・・」といったところが好きでした。 そうあってほしいです。2017/09/05
ちゃま坊
1
イベリアシリーズ第四弾。1943年、スターリングラードの攻防やカチンの森事件の時代背景。★2016/02/11
kanamori
0
☆☆☆2013/10/09