異形の城

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 305p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062120265
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

畏怖すべきは安土城!人間崩壊したのは、信長か光秀か?不思議なほど見事に清潔な魔の城。歴史文学賞受賞作家で建築家の傑作。

著者等紹介

東秀紀[アズマヒデキ]
作家、一級建築士、清泉女学院大学教授。1951年、和歌山市に生まれる。早稲田大学理工学部建築学科卒業の後、ロンドン大学大学院修了。2001年、日本建築学会文化賞を受賞。1994年、『鹿鳴館の肖像』(新人物往来社)により、歴史文学賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

としえ

8
図書館でパラパラっと見て安土城の話だと思って借りてきたが、読んでみたら違っていた。完成間際の安土城に「見る者を圧迫し、孤独にさせる」と不安を感じる光秀がやがて謀反を起こし、その生涯を終えるまでを書いた話。信長公記やルイス・フロイスの書いた日本史なども織り交ぜ、違和感なく読ませてくれる。この頃の話は、信長やそれに与する目線からの話しか読んだことがなかったので、ちょっと新鮮だった。謀反を起こす前の葛藤、起こしてからの絶望が辛い。今まで安土城が消失したのは光秀のせいだと思っていたが、そうでないことに救われた。2015/04/16

ちゃこ

4
安土城と織田信長をめぐる人々を明智光秀の視点から描いた作品。 安土城築城の頃から本能寺の変までの経緯に、安土城を巧みに絡めているのが面白い。 今年の夏に安土城跡を訪れ、安土城郭資料館で安土城模型(内部まで再現)などを見学していたので、安土城の構造・意匠・縄張りの説明や安土城の場面では、それらを思い出しながら楽しく読みました。 ただ、タイトルから「城」が主役かと期待大で読み始めてしまったので、物足りなさも感じてしまったのは残念。2013/11/04

Isotoma

2
この時代は既に散々書かれてきたが、光秀が信長を討つ決心をするまでの心境の変化・説明について、これほど違和感が少ないものは無かったのではないかと思う。新説をひねり出すための突飛な仮定、根拠希薄な想定もない。タイトルと著者の経歴から、建築物の特徴が信長や光秀への呪縛となるとかいう方向のことが書かれるものと期待していたが、他の歴史書に比べ比較的城の構造に関する記述が多い程度に過ぎなくて残念。光秀決心の鍵が特異な城ではなくて色恋とは、タイトルに偽りアリ。ところで「刀つき矢折れ」は無い。2012/08/11

うづき

0
安土城、見てみたかったです。地震が多い国だから木造なんですよね。遷都や現代にも残る神社の風習も、壊れることが念頭にあるように思えます。いつの間に忘れちゃったんだろう。2011/08/10

mitsuru1

0
安土城を巡って、複雑な動きを見せる光秀の信長への内面的な思い。安土城については近年わかってきたところも多いので、いかにも建築学者らしく城が主人公かな。2011/01/24

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/639157
  • ご注意事項