内容説明
私たち、自分で強くなるしかないんだよ。壊れそうな心をもつ少女と愛に臆病な家庭教師が、二人で重ねた明日へのレッスン。勇気をくれるピュア・ストーリー。
著者等紹介
谷村志穂［タニムラシホ］
１９６２年札幌市生まれ。北海道大学農学部にて動物生態学を専攻。’９０年『結婚しないかもしれない症候群』がベストセラーとなる
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さんつきくん
4
大学の獣医学部に通うマリエは家庭教師のアルバイトをしている。そのバイト先の中三の生徒リコはT高入学を目指す。リコの母親は入院するくらい精神的に病んでいて、心通う仲ではなかった。先生と生徒の心温まる交流を描いた訳でもないのだが、気になり読み進める。その関係は高校入学を果たした後も続く。やがてリコ自身も精神的に病みマリエも気を揉む。やがて一匹の猫を飼い、10代特有の無邪気さを取り戻したようにも見えたが…。その流れで描かれた犬や猫の殺処分の現実が切なくなった。猿等の動物学的行動の描写が印象に残る。2018/05/26
HaruNii
4
家庭教師のマリエと生徒のリコが出会い、お互いに影響を受けあう。 リコの行動は理解出来ない部分が多い。マリエが雪山にリコを呼ぶWinter Lessonの章が一番良かった。2014/05/16
しぐれ
4
家庭教師の大学生（院生）と生徒の話。 リコが読んでて痛々しかった。2014/02/28
みやこ
3
リコちゃんの依存症が怖いな。2016/04/30
氷風
2
マリエとリコの関係はどんなもんだっただろうか。家庭教師と教え子か、それとももっと身近なお姉さんと思春期真っ只中の女の子だったのか。リコが一方的に依存している関係から、いつしかマリエもリコのことが頭から離れなくなる。二人は互いに必要だったのかもしれない。「先生」ってでもこそばゆくて、ぴりっと引き締まって、なんとも言えない響き。そう呼ばれていたひと月のことを思い出した。2018/04/30
