内容説明
なぜ滅びゆく婚家に殉じたのか?悲運の夫を愛し、信じ、天目山に散った北条の女・咲姫がたどる波乱の生涯。新しい武田勝頼像に迫る書下ろし歴史小説。
感想・レビュー
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けちゃっぷ
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こういう時代の事はさっぱり知識がないくせに、興味はわくのです。2014/04/22
ゆみゆみ
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武田勝頼の継室、北条夫人の話。この中では咲姫という名前だった。勝頼は本当に運が悪いとしか思えない。生まれながらにしていわくつき、というかなんというか。血筋のものにさえ裏切られて滅亡においこまれるあたり、本当に気の毒で、まさに涙らんかんたり。私的に高坂さんが素敵だった。勝頼が古参の家臣を信じられない気持ちもわかるけど、高坂さんのような人もいるんだから、もっと高坂さんの話を聞いて、なおかつ高坂さんがもう少し長生きしていれば、ひょっとして滅亡はまぬがれたのかなあ?ちょっと甘いかな。あっさりと読めた本でした。2012/06/01
kinaba
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長篠の後、もう滅びる以外に大きな出来事もない武田家をそれでも強国として描きながら、しかし緩やかに消え去っていく様を甲斐のやわらかな空気を通して見せる。このリリカルな感じはなかなか。2012/07/02