軽いめまい

  • ポイントキャンペーン

軽いめまい

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 208p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062043083
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

都会のマンションで暮すあなたと隣人たちの日常生活。小さな事件とささやかなこころ忙しい出来事が軽いめまいのようにまたひとつ。繊細絶妙のユーモアとしなやかな独自の文体辛辣豊潤な言葉の魅力。読む愉しさを伝える最新長篇小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

26
専業主婦の溢れんばかりの感情とでもいうのか、特に荒んだわけでもなく熱いわけでもなく。ただ日常の中で誰かに聞いてほしい今日のこと…のような物語。実際、現実として不倫とかギャンブルとかアル中とかそういうものがごく普通の主婦に降りかかることはないわけで…。その平凡さの中に日々暮らす主婦のめまいを表現したかったのかも。いつ途切れるともわからない句読点の嵐。それがまた絶え間なく機関銃のようにしゃべる主婦を想像させる。金井さん初読み。他の作品も読んでみたいと思った。2011/06/22

おかだん

3
一読して、どうって事のないフツーの専業主婦の頭の中。と、思わせるが、一言一句漏らさず羅列される事柄に酩酊してしまう。多少の毒とイライラ、静かな生活に時折訪れる事件。平和な生活だけどその実心憂う事も多々あり。自分の頭の中をこれ程明確に書き表せたとして、それを冷静に読み返せるだろうか。人の心程底知れないものは無いなと改めて確認させられる一冊。しかし、「屈折と理論」は別にここで挿入しなくても良いのじゃ無いだろうか。2021/01/30

たれっくま

2
慣れるまでは読むのが大変苦しい文体だが、よく考えれば人間の思考ってこんな風に句読点だけで繋がっているんだな〜、と思えてくるから不思議。これを読んでるうちに浮かび上がってくるのは、ごく普通とくくられている人々のごくごく普通の日常生活。その中でほんの少しだけイラッときたり、あれ?と感じた出来事によって生み出された僅かな穴が、いつの間にか直しようのない巨大な裂け目となっていくのかもしれない、とひたひたした静かな恐怖を憶えて震えがきた。この作家、クセになるかも。2011/03/07

オラフシンドローム

1
奇をてらったような、口語調の文章が、つらつらととめどなく続き、初めは面白いと思ったけど、そのうちだんだんと読みづらくなり、しかも、途中で読むのをやめると、読書を再開するのが難しいような流れになっていて、一気に読めればまだよいのかもしれないけど、時間の限られた社会人にはそれはちょっと難しいよなぁと感じつつ、また内容も奇抜さのない日常なものだから、途中で挫折するのも悔しいなぁと思っても、でも、無理に読み続ける苦しさにも耐えられず、逃げ出したのでした。という感じ(笑)。2015/01/10

あい

1
文章ながっ!と最初は思ったけれど、読みなれてくると、逆になんで多くの作家さんは文章をぶつぶつ区切るんだろう、と思えるくらい心地よかった。専業主婦の生活、更年期?の苛立ち、といった日常が描かれていて、日常的なことを書くには饒舌に、起きたことと思ったことと順々に書き連ねていくと綺麗になるのか、と思った。2010/05/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/160415
  • ご注意事項