講談社文芸文庫<br> 神秘の詩の世界―多田不二詩文集

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講談社文芸文庫
神秘の詩の世界―多田不二詩文集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 314p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784061982284
  • NDC分類 911.56
  • Cコード C0192

内容説明

心霊的なものに心惹かれて、都会の夜の神秘をよんだ二冊の詩集『悩める森林』『夜の一部』の出現により、1920年代詩に光芒を放つ異色の詩人多田不二。ドイツの詩人デーメルに共鳴し、「鬼怒川のほとりにて」「求愛」「女」等の恋愛詩を作り、芥川龍之介をして「夜の精霊の幻覚が生々しいほど迫ってくる」と言わしめた実存的な新神秘主義の唱導者の全貌を甦らせる詩篇とエッセイ。

目次

1 悩める森林(抄)(悪祷;春の伶人;異端者 ほか)
2 夜の一部(全)(化身・その他;都会・その他;蜥蜴・その他 ほか)
3 未刊行詩(一人の完全;冬の風;初夏の朝の詩 ほか)
4 随筆・評論選(文学修業;感情時代のおもいで;萩原氏と室生氏 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

misui

11
罪に捕らわれて夜の巷を彷徨い、漂泊者の意識を以って彼方への希求と女性への憧れを重ねて紡がれる詩は、まだ詩が詩人を率直に表現すると無邪気に信じられていた時代を感じさせる。言葉にできない何かを夜の闇の向こうに求めるという姿勢はやはり胸を打つもので、書名にあるような「神秘」はさほど感じないにしても、いくつかの詩はそれに触れ得ていると思う。室生犀星や萩原朔太郎の陰で忘れられた詩人だがもうちょっと読まれていいのでは。2014/12/23

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