内容説明
豊饒の古代から荘厳なる中世へ。古代ローマから初期中世の極めつき6点を紹介。
目次
古代・中世美術における「母と子」の系譜
三美神―ヘレニズム起源の美と優雅の女神 ポンペイ、デンタトゥスの家
リウィアの別荘の庭園画―田園へのあこがれ ローマ、プリマ・ポルタ出土
羊飼いとヨナの物語―誕生期のキリスト教美術 ローマ、サンティ・ピエトロ・エ・マルチェリーノのカタコンベ
ウィーン創世記―古代絵画の名残をとどめる初期ビザンティン写本
変容―十字架が象徴するキリストの神性 ラヴェンナ近郊、サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂
キリストのイコン―全き神にして全き人間の表象 シナイ山、聖カタリナ修道院
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かわうそ
4
この本を借りたのは、前に旅行したイタリアはラヴェンナのモザイクが載っていたから。図録にいたところをウロウロしていたと思うと何だか不思議な感じがするものだ。それはさておき、この時代に作られたものは見ようによっては漫画のように見える。思わず吹き出してしまうようなものもある。しかしこの空気感というか、醸し出す雰囲気は独特な強烈さがあることも確か。色合いもまた不思議なものが多い。ちょっと気になるのが美術的な構成のセオリーがどの程度有ったのか?ということ。技法はあったんだろうけどな。見れば見るほど面白い時代だ。2014/10/19