講談社文庫<br> クリムト―世紀末の美

講談社文庫
クリムト―世紀末の美

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  • サイズ 文庫判/ページ数 123p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061859968
  • NDC分類 723.346
  • Cコード C0171

内容説明

金箔をちりばめた、濃密できらびやかな装飾様式。愛とエロス、そして死の影さえただよう、官能的な宿命の女たちの肖像…。爛熟の世紀末都市ウィーンに生きた画家クリムトは、ひとつの世界の終焉と新しい時代の息吹を、誰よりも鮮烈に描き出した。愛の遍歴に彩られた華麗な生涯と、代表作のすべてを収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いたろう

47
映画「黄金のアデーレ」を観る前にクリムトについて改めて予習。クリムトの生涯について知るのにも、画集として絵画を鑑賞するのにも手軽で手頃。惜しむらくは、文庫なので絵画が小さいこと。95年刊の本書では、件の「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅰ」は、オーストリア美術館所蔵になっている。そして映画を観たら、アデーレがクリムトの愛人であったという事実には、触れられていなかった。ところで、西加奈子さん自身が描いた「漁港の肉子ちゃん」の表紙絵が、クリムト作品の模写だったということに本書掲載の絵画を観て初めて気づいた。2015/12/07

駄目男

4
クリムトと言えば絢爛豪華な金粉作りの絵を描いた人、愛と官能、生と死をモチーフに世紀末のウィーンで頽廃の美を追求した天才画家というイメージから脱却できないが、この画集などを見ていると常にめくるめく官能美を求めて裸体ばかりを描いていたわけではなく、かなりの風景画も残している。 私の印象では裸体の描線を曖昧模糊とさせているところがエロスをなお一層際立たせているようにも思うが。2015/08/15

Jun Shino

2
芸術が花開いた時代に個性を確立している絵には引力を感じてしまう。やはり唯一無二は素晴らしい。 なんといっても「接吻」。金色のラグジュアリーで独特のデザインの世界に恍惚と期待の表情が浮かび上がる。接吻そのものが象徴的なのに、そのレベルは昇華しきったように見える。金箔を多用したり、四角、楕円、曲線、そして色で鮮やかな、そして深遠を表すかのような模様を織り成す。誰が見てもクリムト、という美しい世界。女性の表情は常態離れした表情。女性の顔はミュシャを連想した。デザイン的なバックにまさに浮かび上がる顔。いいね。2020/09/03

紙魚

0
(借り物)2010/08/06

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