内容説明
ジャズの小曲のタイトルそのままに泣きを見る人生なんて、自分はイヤと言い放つ女。男も音楽も好きなように、好きなだけ渡り歩く人生を貫いて見せた女を描く表題作のほか、十年にわたって書き綴った味わい深い短編集。男を、女を、柔和な眼差しで包みながら人生の混沌を描く作家が遺してくれた最後の贈りもの。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
もれ
1
亡くなってから出版された短編集。色川先生には様々なペンネームがあり、色川武大では所謂小説を、阿佐田哲也の名前の下ではギャンブル小説を書かれてます。この本は色川で書かれてますが、収録されている4篇は阿佐田小説を読んでいるよう。時代考証なしの時代劇風娯楽作品。ラノベと古典が混在しているよう。残りの作品群の「明日泣く」や「オールドボーイ」は哀愁あるヒューマンドラマが描かれている。小説家というのは言葉を綴るのが仕事だけれど、色川作品はいつも言葉では言い表されない真に迫る余韻があってそれが一番味わい深い。2017/01/16
kokada_jnet
1
11作収録。前半4作の「名無しの恋兵衛」シリーズ、イマイチ。『週刊大衆』という古い娯楽雜誌連載とはいえ、色川名義で、こうも通俗的な小説も書いていたんだね。死後の89年11月に単行本刊行だが、色川武大が死ななければ、封印されていた作品かも。2014/11/17
町蔵
0
再読。イネムリ先生2015/02/25
boa0203
0
キッコが好き2016/12/12
6
0
○2015/11/10