講談社文庫<br> 花の降る午後

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講談社文庫
花の降る午後

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  • サイズ 文庫判/ページ数 506p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061859319
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

【内容紹介】
夭折したレストラン・オーナーの夫は店に掲げた「白い家」の額の裏に、妻に宛てた驚くべき告白の手紙を隠していた。そしてその絵を貸してくれと作者の高見雅道が訪れてきたとき、新しい恋と、店を乗っ取りから守る妻典子の華やかな闘いが始まった。新しい時代を生きる女のしなやかな生を描く宮本文学の傑作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たか

55
神戸の高級フランス料理店で起きる様々な問題に、オーナーである若い未亡人が四苦八苦する物語。 経営、嫁姑、両親などの面倒な問題や後ろめたさに、いつしかすべてを捨て年下の売れない画家恋人の元に行きたいという思いと、経営者としての責任感や理解あるお姑さんへの良心の呵責に苛まされる思いが、複雑に絡み合う。 『しがらみを捨てるっていうのは、煎じ詰めれば、人生から降りることになるよ。人生からおりた人間の未来に花が咲いたためしはない』 ラストの青年画家の台詞が印象的だ。C評価2019/08/31

巨峰

55
震災前の懐かしい神戸が舞台。王道のロマンティックミステリーていうのを宮本輝が書けば、明日仕事なのに午前2時まで一気読みさせてしまうほどの吸引力を持つ。夫から関西有数のフランス料理店を引き継いだ美貌の未亡人が、彼女を慕う人たちの助けを受け店ののっとりを狙う悪い輩と静かに対決する。そして「白い家」という絵を描いた若い画家とのロマンスも。そうか、彼女には人徳があるのか。もしかしたらバランスが悪いところがあるかもしれないけど、僕は読んでいて楽しかったです。2015/10/09

9
読むと神戸に行ってみたくなる本。亡くなった夫からフランス料理店を引き継ぎ、店を繁盛させた典子に、突然新しい恋と、店ののっとりの危機がおとずれる。宮本輝さんの小説を読んでいて好きだなと思うのは人生に湧いてくる大小の事件や危機を、主人公の目線で丁寧に書いてるとこ。久しぶりに再読したけど、おもしろかった。さくらんぼのアペリティフ、飲んでみたい。2015/06/03

スエ

8
再読、そして2016年1冊目。「人間の間違いってのは、常に期待して待つことじゃないかな」という高見の言葉が、いつも突き刺さる。2016/01/02

7
寝る前に1人でお酒を嗜む姿に憧れて、さっそく真似してみるものの、やっぱりあんまり美味しくない。お酒でうっとりできたら人生変わりそう。羨ましい。2019/06/28

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