内容説明
政商―、小佐野賢治は、田中角栄のような政治家とのつきあいと同時に、児玉誉士夫をはじめとする闇の人物たちとのつきあいも深かった。政界、財界、闇の世界のすべてにつながっていた一人の男の生き様こそ、昭和を語るにふさわしい。いまだ書かれざる裏面と、その驚愕すべき“悪”のスケールを活写する。
目次
二人の梟雄
甲斐の山猿
戦争と金儲け
金づくりの人脈
賄賂と“人たらし”
刎頸の友との邂逅
乗っ取り
強敵との死闘
血盟の形成
東北包囲網
東北小佐野王国
現金主義
天下取り
ロッキード事件の発覚
最後の野望
怪物商法の鉄則
終焉
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まつうら
31
昭和版「ハゲタカ」と言ったら著者に失礼だろうか? でも、最近の企業買収は、小佐野賢治や師匠の五島慶太、ライバルの横井英樹、弟子の佐々木秀宣らの活躍がルーツになっているような気がしてならない。当時の買収劇は、最近の情報戦と違って資金力と交渉術だけが頼みのガチ勝負なので、ストレートでわかりやすい。一方、小佐野のことはロッキード事件を抜きには語れない。流行語になった「記憶にございません」は担当弁護士の振り付けだったが、これは失敗ではなかったか? 顧問弁護士の正木が存命ならどうしただろう? とても残念な気がする。2022/04/01
K3
1
おもしろかった。あんな大物が国会の証人喚問ではたじたじになるのか。国会ってすごいな。だけどこういうあくの強い人って見なくなった。ITとかいっているけどスケールが小さいね。2014/02/03
ともあきほ
1
小佐野賢治の話:同じ著者が書いた東急王国と同じ感じ 2003/12/21