内容説明
中国的権謀術数とは?日本人の好む三国志世界は、果たしてどのような歴史的意味を持つのか。ここにもひとつの大きなパターンがくり返される。そして流れは唐の時代へと―。権謀術数のオンパレードだった中華帝国の実相を大胆に解剖し、中国人の政治観をわかりやすく展開する中国史早わかり。
目次
横槊の詩人
歴史の虚構
乱世の倫理
桃園の結義
雲霞の大軍
乱世の姦雄
柳下の折檻
七星の宝刀
馬中の赤兎
常山の子竜
剥製の皇帝
張飛の計略
山賊の陰徳
謀反の存念
魯粛の見識
劉備の耳朶
王業の偏安
皇帝の研修
皇帝の悪癖
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糜竺(びじく)
23
中国の歴史が分かる。中巻は三国志の時代から唐王朝末期まで。といっても、三国志のことが8割位で偏りがある(笑)。けど、それが著者の安能務氏らしい。2022/09/02
のんたん
2
中巻は三国時代から隋唐五代まで。三国時代は物語としては面白い時代だが、見方を変えると登場人物が多く同じようなことの繰り返しで、なんとも小さい時代に見えてしまうから不思議。2018/01/28
towerofthesun
1
中華帝国の通史を上中下3巻で綴るなかで、中巻の9割以上(つまり全体の3割)が三国時代に当てられている。バランスがおかしなことになっているが、そこはまあ中国史の花だからか。2019/08/16
BIN
1
この巻では三国志をメインに、桃園の誓いから汝南脱出までは張飛を主人公格にした小説風であり、その前後は著者の持論が展開されている。三国志演義は儒教的な事情からとか今まで聞いたことがない考え方や盲点的な事柄がちらほら見受けられたのでその点は読んでよかった。2014/12/30
shiaruvy
0
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