内容説明
時計台の磔刑、気球の絞首刑、監禁した美女への拷問―異形の無差別復讐鬼“殺人喜劇王”の凶行はどこまでエスカレートするのか。奇想に富んだ手口のすべてを記した謎の小説。黄昏の街を奔走する名探偵と少年助手。そして大団円で森江春策が明かす驚愕の真相。江戸川乱歩へ捧げる最高の本格推理。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ままこ
101
雰囲気ある怪しげな表紙やタイトルから古き良き探偵ものを彷彿させる。読み手を混乱させ翻弄する奇妙なリンク。神出鬼没な“殺人喜劇王”による凶行はエスカレートしていき残忍でかなりグロい。諸悪の根源はとことんゲスかった。あの真相に‼︎奇抜なトリックにまんまとしてやられた。シリーズのようだが単体でも楽しめる。江戸川乱歩をオマージュした軽妙さもある怪奇探偵ミステリ。面白かった。2021/05/28
igaiga
22
数年ぶりに読んだけど超面白かった。殺人シーンにリアリティはゼロなんだけど、この猟奇的な設定を穏やかにまとめる森江さんって天才じゃないかと思ったくらい。すごーく満足。2017/10/04
y yoshi (イツモ ホンヲ ハナシマセンデシタ)
7
再読。江戸川乱歩を何冊か読んでから読むと面白い。多彩な殺し方やな~。2019/06/06
おふねやぎっちらこ
6
怪人の情報収集能力の高さが説明不足かなぁ。芦辺拓の創造した探偵(弁護士)である森江春策については、中年太りのおじさんだと思っていましたが、この本の口絵ではスマートな二枚目に描かれていたので驚きましたあ❗️2021/07/12
ほにょこ
2
★★☆☆☆ 江戸川乱歩へのオマージュという感じ。明智小五郎ものは昔読んで楽しんだものですが、本書は全然面白いと思えませんでした。断片的な話ばかりが積み重ねられていって流れが感じられません。余計な仕掛けのせいで混乱させられて気持ちよく読めません。シンプルに怪人と名探偵が知力を尽くして戦う話が読みたかったです。2022/11/08