内容説明
殺人犯を追い、山狩りのリーダーとして山に分け入った草加の前で、山は異様な変貌を遂げた。真夏なのに冷気吹きつけ、鳥の声もない。山狩りの一行を襲う阿鼻叫喚の世界、化物たちの狂宴を描く、書下ろし「領海侵犯」をはじめ、禁断の魔界に踏みこんでしまった男女の恐怖を、想像力の限りをつくして描く傑作６選。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おかむー
5
当たり外れはあるものの、長編とはだいぶ違ったテイストでよい感じです。『よくできました』。六篇中『ノクターン・ルーム』と『領海侵犯』が印象に強い。後者は菊池秀行らしい作品といえるのだが、『あれ』を読者には見せないあたりのホラーな味付けがよい感じ。そして前者はあとがきによれば「進化をテーマにした短編をＳＦではなくファンタジーの形で扱ったもの」ということだが、その解説を読んだうえで再読してもいまひとつ理解できなかったけどね(￣▽￣；。でも何かを示唆している幻想的な作品としてよい感じでした2014/01/04
1977年から
1
1992年
小山田ゆう
0
同人的な頃の作品だったらしく商業誌の方と比べるとやはりエンタメ性が低いのは仕方ないのかもしれないがキャラクター造形には昨今に通づる良さが見て取れて面白かったです。
