講談社学術文庫<br> マルクス主義の地平

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講談社学術文庫
マルクス主義の地平

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  • サイズ 文庫判/ページ数 384p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784061589568
  • NDC分類 309.3
  • Cコード C0110

内容説明

マルクス・エンゲルスは、余りにも“歴史に先駆けすぎた”と言うべきかもしれない。彼らは「ブルジョア的世界観」の“全体的イデオロギー性”をトータルに相対化することによって、それを超克しうべき新しい視界を拓いている。マルクス主義が資本主義体制の根底的な止揚を嚮導しうる所以もそこに存する。本書がモチーフとするところのものは、この「マルクス主義の地平」の対自化にほかならない。

目次

第1部 マルクス主義の“哲学”の地平
第2部 マルクス主義と人間の問題
第3部 マルクス主義と自由の問題
第4部 マルクス主義と「物象化」論
附 マルクス主義研究への視角

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Happy Like a Honeybee

9
世界は、人間の抱く観念を物象化された定住である。 実存主義、唯物史観に触れ手強い文体であった。物象化や疎外論などはマルクス用語の基礎知識があれば、廣松氏の世界へ没頭できる。関連書を読み漁り、再度挑戦すべき一冊かと。2015/07/25

amanon

4
二十数年ぶりに再読。当時、それなりに理解していた気になったのが不思議になるくらい読了するのに苦労した。ある程度の概略は掴めたとは思うのだけれど、細かい議論になると理解の程はかなり怪しい。また、本書をちゃんと読み解くためには、哲学史の知識が必要だということを痛感。そのことを踏まえた上で、本書を繰り返し読んでおけば、もっと地に足の着いた知識が身についたのでは?と後悔することしきり。また、キリスト教を信仰する身となった今では、社会性や関係性をやたら重視するスタンスに一抹の違和感を覚えたのが発見と言えば発見。2017/03/11

飛燕

3
マルクスの思想の歴史的な過程を論じており、とりわけ唯物史観の特質(近代的な主客図式との差異、というよりそれの超克)と、疎外論から物象化論への軌跡が勉強になった。マルクスの著作(邦訳)はいくつかをつまみ読んだだけなうえ、ほとんど理解できず、「疎外」のモチーフだけ妙に印象に残ってしまっていたため、その私的な印象を払拭できて有意義であった。2018/07/29

Ex libris 毒餃子

2
文語文とドイツ語が入り混じる廣松文体ではない、廣松本。若々しさを感じるが内容的には確かに『経済学批判』を思わせる。2017/01/26

koishikawa85

1
かつてちゃんと通読しました。それなりに面白かった記憶あり。でももう読まないので処分。2016/12/09

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