感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
暗頭明
2
もう十年以上、新年の読始めを『臨済録』と決めており、今年は中公バックス版を手に取ったが、これが進まない。そんな中、早や四月に入ったとき、先生が「軟酥鴨卵(なんそおうらん)」の話をされる。初めてこの話をされた訳でもないが、このときは妙にその話が響き、帰宅し本書を繙く。よく分かった。私に必要なのはこうした入門書であると。『臨済録』を読むなどまだまだ早い。この「入門書」が何かこう脳天を打ち砕くそうした警策と感じた。虚心になって学ぶべきことが多々あると痛感。河出文庫として2013年10月に復刊。抜群の良書か。 2014/04/12