出版社内容情報
【内容紹介】
普請奉行(ふしんぶぎょう)の職をたやすくこなした藤吉郎は、信長の信頼をいよいよ厚くし、美濃攻略の糸口として佐久間・柴田が敗退した墨俣(すのまた)に、野武士(のぶし)の蜂横賀小六(はちすかころく)やその郎党を使い、一夜にして城を築いた。さらに、鵜沼(うぬま)の虎・大沢治郎左衛門(おおさわじろうざえもん)と「意気と意気の戦い」をくりひろげ、稲葉山城の斎藤龍興(たつおき)は風前の灯(ともしび)となる。「殿(信長)は人間の心の内にかくされた自信をうまくあおりますが、藤吉郎は人間の欲のありたけを利用します……」と、2人の知恵は着々と天下平定に向っていった。