出版社内容情報
日本という国、日本人という民族の過去と現在を問いつづけた司馬遼太郎の、小説・随筆・紀行文は今なお我々に指針を与えてくれる。近代日本の思想・政治・文化について活発な評論活動を展開する松本健一による、戦後日本文学の巨匠・司馬遼太郎論の決定版!
内容説明
日本という国、日本人という民族の過去と現在を問いつづけた国民文学の巨匠・司馬遼太郎。グローバルな視野に立った歴史観から、魅力あふれるヒーローたちの生きざまを描いた数多くの小説、随筆、紀行文等。新世紀を迎えた今なお、司馬作品は我々に生きる指針を与えてくれる。本書は、近代日本の思想・政治・文化について活発な評論活動を展開する松本健一の司馬遼太郎論の決定版である。
目次
理性と気概のひと―追悼・司馬遼太郎
歴史は文学の華なり、と。―司馬文学の「場所」
「鳥瞰」という方法
『項羽と劉邦』の読まれ方
失われた設計図―『「明治」という国家』
清朝勃興のドラマ―『韃靼疾風録』
深い文明観―『風塵抄』
大いなる仮説―司馬史観のゆくえ
「侍」の死生―『峠』のなかの河井継之助
個体が光る―『微光のなかの宇宙』の文章表現
文化とは、何か―「対談・日本人の器量を問う」にふれて
小さき人に生まれたし―『おお、大砲』に思う
司馬遼太郎と私
資料を生で読むひと
もう一つの日本の物語「司馬遼太郎が愛した世界展」にふれて
街道をゆく眼差し―あとがき風に
著者等紹介
松本健一[マツモトケンイチ]
1946年、群馬県生まれ。東京大学経済学部卒業。法政大学大学院在学中に『若き北一輝』を発表し、注目を浴びる。以降、近代日本の思想・政治・文化について活発な評論活動を展開している。著書に『三島由紀夫亡命伝説』『昭和天皇伝説』『われに万古の心あり』『開国のかたち』『評伝 佐久間象山』など多数。95年に『近代アジア精神史の試み』でアジア太平洋賞を受賞。現在、麗沢大学教授
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