内容説明
冬の夜、扇屋の娘が手篭めに遭い、下男が殺された。似たような事件が続き、奉行所が探索するなか、幼馴染みの無念を晴らそうと夜の町を歩く、うら若き女。それは南町奉行所の与力、栗原平之助の娘・美耶だった。閑職に追いやられ、うつけと噂される平之助は、密かに後をつけ、娘を見守る。暴漢をおびき寄せるため、夜道をそぞろ歩く美耶の前に現れたのは、意外にも武士姿の辻斬りだった―。
著者等紹介
芦川淳一[アシカワジュンイチ]
1953年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒。出版社勤務を経て、ミステリーやジュニア小説を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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山内正
1
南町奉行所 当番方与力栗原平之助 は仲間の娘と下男が何者かに襲われ 下男は殺され娘は乱暴されたと 名を明かせない為内密にと、平之助 が調べにかかる、現場に変わった蛇の模様の煙管を見つけ 職人を 聞き込みやがて 商家の息子が浮かぶ 役人の力を使わず犯人に たどり着く姿が面白い。2018/03/17
文句有蔵
1
おやおや。名前こそ出ていないが、似づら絵師の真之助が友情出演している(笑)ということは、このシリーズは似づら絵師シリーズの後ということ。納得の出来映えである。……とはいえ捕物帖を交えた、与力栗原平之助の家族を姿を描いているという点で、完全に佐藤雅美氏の紋蔵シリーズのパクリといえよう。新一郎への特訓は、剣客商売のパクリか(笑)まったくオリジナリティを感じないが、娘と息子に縦横無尽に振り回される、「切れ者の与力も子供の前ではただの父親」という描写が、妙にリアルでとてもよかった。頑張れ、お兄ちゃん☆2015/01/21
沼田のに
0
第二話ので「息子の決闘」桂に頼まれて様子を探った娘美那は、京太郎に父親に報告の依頼をしたのは、作者が桂の依頼を失念したからだろう。三話の「娘の敵討ち」では起こった事件の数と、解決した事件の数が合わない事にすぐには気付かない。最後で帳尻があってほっとした。6/102013/10/10
M2
0
美耶と新一郎がメインの話ばかりで嬉しかった。次巻も楽しみ。2011/05/26