内容説明
矢部浩之進は、神道無念流の免許皆伝だが、肩身の狭い婿養子。毎日、姑にいびられながら、不承不承、昌平坂学問所に通っている。唯一の救いは愛妻の静乃。静乃がいればこそなんとか耐えているのだ。ある日、浩之進が代稽古に通う町道場で「鬼小町」の異名をとる竹内泰江の女弟子、お澄が行方不明になった。百両を要求する脅迫状が届けられ、浩之進はその身代金の受け渡しを頼まれたのだが…。
著者等紹介
森山茂里[モリヤマシゲリ]
1959年、岡山県生まれ。早稲田大学大学院政治研究科修士課程修了。専攻は西洋政治史。国家公務員を経て、翻訳業のかたわら執筆活動に入る。現在、時代小説を意欲的に執筆中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nyaboko
2
前回は姑が意地を見せたが、今回は主人公の苦手なもう一人の女性泰江が大活躍。小町と評判の娘たちが次々と拐かされる中、浩之進は不思議な武士を手助けする。その二つの事件が絡み合って…という話し。今回は捕物を手伝うために主人公もあれこれ機転を利かせるのだが、なんか姑に対するいいわけが情けないなぁ…。義父を哀れんでるけど、お前の末路だよ、と言いたくなる。まぁ、これくらい情けない一面を見せるから愛嬌あっていいんだけど。2012/07/14
草津のブーサン
0
浩之進の損な役回りに苦笑い。それでいいのだでいつも終わるのが面白い(^^)2020/08/15