内容説明
日本のアール・ヌーボー、竹久夢二全画集の決定版。夢二が紡ぐ大正ロマン。主要作品750余点をジャンル別に集大成。本巻は、膨大なブックワークより自著他著装幀挿絵作品200余点を収録。
目次
夢二のフォト・ワーク(柳沢信)
あまりにも心情的な夢二論(米倉斉加年)
夢二のまなざし(海野弘)
夢二画集のことなど(小野忠重)
夢二画集
桜さく国 紅桃の巻
絵入歌集
夜の露台
露地の細道〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒロミ
54
バブル期に発行された夢二の画集5巻目。最終巻である。5巻目のタイトルは「春の贈りもの」でテーマは夢二のブックワーク。本の装幀をよりすぐり収録。夢二は女性を描いた絵が有名だが動物や植物も本当に巧い。最終巻も充実のコラム「夢二のフォトワーク」と題した柳沢信氏の文章が興味深い。夢二が遺した写真は二千六百十四枚もあるそうである。出来ることなら全部見てみたい。夢二の女性を写した写真はアラーキーにも影響を与えたと何処かで読んだことがある。改めて風のように人生を駆け抜けた画家の遺した膨大な仕事に想いを馳せた。2016/11/22