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出版社内容情報
巨大迷宮の中で紡がれる、罪と忘却のミスティック・ファンタジー。 天災とも称される伝説の巨神『シン』。心臓部にあるという魔石『時の巨神将』を目指す勇者は、一瞬のスキから巨神の体内へと取り込まれてしまう。
目覚めた勇者は記憶を失い、精霊の加護もなくなっていた。そこに現れたのは、杭が胸を貫き、いつからここにいるのかも分からない、銀時計を持った少女・アイア。二人は勇者の記憶と出口を見つけるため、巨人の心臓部へと向かう。
罠で溢れたダンジョンを進む中、勇者が次の部屋への扉を開くと、突如、何者かに背中を押され、奈落の底へと真っ逆さまに落ちていってしまい──。
「悪いけど、これでおしまいです。さよなら、勇者様――」
石川 湊[イシカワ ミナト]
著・文・その他
柏井[カシイ]
イラスト
内容説明
天災とも称される伝説の巨神『シン』。心臓部にあるという魔石『時の巨神将』を目指す勇者は、一瞬のスキから巨神の体内へと取り込まれてしまう。目覚めた勇者は記憶を失い、精霊の加護もなくなっていた。そこに現れたのは、杭が胸を貫き、いつからここにいるのかも分からない、銀時計を持った少女・アイア。二人は勇者の記憶と出口を見つけるため、巨人の心臓部へと向かう。罠で溢れたダンジョンを進む中、勇者が次の部屋への扉を開くと、突如、何者かに背中を押され、奈落の底へと真っ逆さまに落ちていってしまい―。「悪いけど、これでおしまいです。さよなら、勇者様―」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スズ
47
伝説の巨神との戦闘で体内に吸収された勇者は、鉄杭に胸を貫かれ鎖の戒めを施された銀髪の少女アイアと出会う。記憶を蝕む巨神城から脱出するため、心臓にある魔石の奪取に向かう二人だが…。記憶を喰われて犯した罪も思い出せない罪人や死人が幽閉される巨人の城で、己の罪を問い続ける者達を描いたダンジョンダークファンタジー。巨神の各部位を治める個性豊かな大罪人達や、虚無感と諦観に支配されていたアイアが自分の願いを自覚していくのが面白かった。勇者のチート能力は凄かったですが、殺す事しか出来ない自分の存在に葛藤する場面も印象的2019/03/03
まっさん
24
★★★★ 天災とも称される伝説の巨人の体内に一瞬の隙をつかれて取り込まれてしまう勇者。目覚めた勇者は記憶を失い精霊の加護も失っていた。そこで出会った銀時計を持った少女アイアと罠で溢れたダンジョンを攻略していく。記憶を失った勇者と罪を背負った少女の物語 個人的に大満足の一冊やった。久しぶりにミステリー(?)物を読むってのもあってすごく楽しめた!終盤手前くらいで誰が誰だか混乱したけど…笑作者さんがTwitterで完結っていってたけどこれ一冊で終わらせるにしてはは勿体ない世界観やと思う 2018/10/15
中性色
17
お前の罪を数えろ。あとがきにもあるように作者の好きなものを詰め込んだってのは何かわかる。それをよく言えば荒削りでもあり、悪くいえば一方通行っぽいともいえる。特にラストの回想シーンあたりは結局何がしたいんだ。ただこの作品自体は上記のようにはまれる人ははまるタイプだろうから、その熱量を処理できる人ならいいんじゃないかな2018/10/18
真白優樹
15
伝説の巨神、その心臓部を目指す中内部に取り込まれた勇者が、大罪を背負う少女と出会う物語。―――囚われ続けるのは背負いし罪か、自らの弱さか。 迷宮と化した巨神の体内で冒険を繰り広げる中、自らの弱さと醜さを突き付けられ、否応なく試練を迫られる。 心と心が交錯する中、自分というものの意味を探すこの物語。 どこか叙情的で、切なく儚く、救いが世界に無くとも選ばれた可能性の道を往く。そんな声にならないメッセージに満ちた物語であり、心に何か、言葉にならないものが突き刺さる物語である。 うん、とても面白かった。2018/10/13
HANA
13
巨人の体内にあるダンジョンでヒロインと出会い攻略していく話。謎だらけのスタートから少しずつ見えていく展開はかなり面白かった。主人公のキャラも良い感じ。せっかくなのでもう少し長く続いても良いような設定だったような。2018/12/05