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ワルツ〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 440p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048735056
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

昭和20年。荒廃した新宿でわずかばかりの金と十箱の煙草で、組事務所の襲撃を請け負った特攻くずれの城山龍治。美貌と性技で女を篭絡し、明晰な頭脳でのしあがろうとする朝鮮人、林敬元。訳あって東京へと流れてきた天涯孤独の生娘・岡崎百合子。過酷な運命に抗いながら、見えない糸で絡まりあっていく三人の壮絶な人生を描破し、現代人が忘れてしまった人間の本性と闘争、そして底知れぬ恋情を謳い上げた昭和スペクタクル小説。

著者等紹介

花村萬月[ハナムラマンゲツ]
1955年東京生まれ。89年『ゴッド・ブレイス物語』で第2回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。小社刊行の『ブルース』で一躍脚光を浴び、98年『皆月』で第19回吉川英治文学新人賞、同年「王国記」シリーズ(2008年現在1~7巻、以下続刊)の序にあたる「ゲルマニウムの夜」で第119回芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

巨峰

33
終戦直後の日本。星条旗の植民地。特攻崩れの男と身寄りを空襲で亡くした生娘、そして美貌の残留朝鮮人の男。萬月は、焼け跡日本を描きながらも平成日本を直撃する。そう、敗戦の中から生まれたものが私たちの原点。今の私たちとダイレクトに 響きあう、超弩級の大作。そしてテーマは、愛。続きが楽しみです。2013/10/10

ツカモトカネユキ

4
2008年発行。1996年から一年半にわたり連載された物語。舞台は戦後まもない東京。価値観がひっくり返る世の中で、元特攻兵が殴り込みを依頼されたところから始まります。当時の日本が置かれた戦中戦後のあり方、考え方が主要人物である元特攻兵、在日朝鮮人の立場において語られます。またもうひとりの主要人物には、本質的な正義を考えさせられます。現実に起こったであろう戦後の大転換期が劇的に描き出されます。ワルツのようにテンポよく進むのがタイトルの意図するものなのか、主要人物が合わせて踊るのかを知るために中巻に続きます。2023/02/11

うめ

4
恋するように愛する人と暮らせたら、って、乙女視点で泣けてきました2009/08/19

3
戦後 ヤクザ 城山 RAA2014/05/28

カッパ

2
戦後、ギリギリの状況で生きる三人の物語。上中下巻とボリュームある作品だけど、夢中になって読み進めてしまった。映画「仁義なき戦い」が好きなので、一作目のあの猥雑な空気感を思いつつ読んだ。仁義なき戦いの舞台は呉だけど、こちらは新宿が舞台。新宿が新宿という名前になる前なので出てくる地名は旧町名。小説に出てくるのと似たルートを徒歩で移動したことが何度もあるせいか、なにげない移動シーンも面白く読めた。花村萬月作品は、大分以前にゲルマニウムの夜を読んで以来。他の作品物語読んでみよう。2015/11/09

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