内容説明
15年前に家を出たままの親父が、死んだ。ひとりっ子のぼくに残されたのは、2匹の蝶と、妹と名乗る女の子だった。この不思議な女の子との出会いで、大学3年のぼくの夏休みはとびきり暑くなりそうだ。書下し青春小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひなきち
20
大人のビターな恋愛小説と思いきや、心が洗われるような、とてもみずみずしい小説だった。独特でセンスを感じる文章で、余韻が残る。ラストの1文が素晴らしかった。くどくど言っていた主人公から、ついに出た本音。つまり…そういうことなのよね(*^^*)2017/09/21
sakadonohito
6
ミステリものかなと思って読んだら違った。読み終えての感想は「結構好きかも」。15年前に離別した元父親が死去した報せを受けて遺品を貰い受けることから始まる物語。この本の終わり方、好きな男の人は割といるかも。自分は「おう、マジかよ、でもちょっと分かる」てなった。嫌いではない。2021/07/08
しゃお
2
久々に再読。めんどうな少年とめんどうな少女のめんどうな物語は、何度読む事にしてもめんどうじゃない(笑)。2009/08/18
ちょく
1
もはや完全にミステリではなく、ただの青春小説だが、文章のセンスはやはりずば抜けている。2014/03/13
聖月
1
◎◎評者がこの作家に望んでいたもの・・・それは、ミステリーじゃない小説である。文体や展開は素晴らしいのに、ミステリー的に読むとどこか安直。だから、ミステリーじゃない小説を書けばいいのに、そういう風に思っていたら、この小説にはミステリー性が欠けていて・・・そいでもって、凄くよかったのである2007/04/08