角川新書<br> 資本主義の預言者たち―ニュー・ノーマルの時代へ

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角川新書
資本主義の預言者たち―ニュー・ノーマルの時代へ

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  • サイズ 新書判/ページ数 308p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784047317352
  • NDC分類 331.2
  • Cコード C0233

内容説明

「高失業率と低成長」が常態化する時代ニュー・ノーマル到来!!ミンスキー、ヴェブレン、ヒルファーディング、ケインズ、シュンペーター、5人の経済学者が預言する21世紀とは?ピケティの『21世紀の資本』をはじめ、スティグリッツ、ガルブレイスなどの最新経済論文を解説!

目次

プロローグ 「資本主義論」の現在そして過去
第1章 警告
第2章 憂鬱
第3章 悲劇
第4章 確信
第5章 預言
第6章 「産業」の理論
第7章 資本主義の未来
エピローグ 復活

著者等紹介

中野剛志[ナカノタケシ]
1971年、神奈川県生まれ。評論家。元京都大学大学院工学研究科准教授。専門は政治経済思想、政治経済学。1996年東京大学教養学部教養学科(国際関係論)を卒業後、通商産業省(現・経済産業省)に入省。2000年より3年間、英エディンバラ大学大学院に留学。2003年同大学院在学中に書いた論文が、イギリス民族学会(ASEN)Nations and Nationalism Prizeを受賞。2005年同大学院より博士号(社会科学)を取得。山本七平賞奨励賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

35
2009年初出。新自由主義:自由市場には、価格を通じて資源を最も効率的に配分し、経済厚生を増大する原理があるという原理の下、政府の介入を排除し、経済活動の自由を許容するイデオロギー(11頁)。スティグリッツは、グローバル化とは、政治的な利益誘導の産物で、歴史の必然でも不可避の潮流でもないと喝破した(45頁)。ハイパー・グローバリゼーションは格差拡大と成長鈍化をもたらし、国民国家の民主主義と矛盾する(48頁)。ガルブレイスは、漸進だが持続的成長をする経済運営を主張する(58頁)。2015/11/19

さきん

32
ちょっと古いが世界の抱える経済問題の本質は、2016年も変わっていない。残念ながら、実態経済と金融経済の動きは乖離し、経済学も合理や科学を謳いながら、人間の欲望、不安などの緒要素を勘案できていない。シュンペーターの成功するがゆえに資本主義は終焉するという見方は興味深いが、科学、技術が発展するための効率的な経済としては、その最終的なる成功まで資本主義経済が機能し続けることになると思う。金融経済やグローバル化から共同体や伝統を資本主義とは別に守る必要を痛感する。2017/01/05

おさむ

20
新聞各紙の書評欄に取りあげられていたので読了。格差を拡大し続ける現代の金融資本主義もまたリーマンショックによって崩壊した。この流れを5人の経済学者の学説によって説く意欲作です。ハイマン・ミンスキーの金融不安定仮説が一番ふに落ちました。2015/08/12

masabi

15
新自由主義による規制緩和が2008年の経済危機を引き起こしたことを資本主義への疑いが高まるなか、20世紀において既に資本主義が内在的に危機を孕むと説く5人の経済学者がいた。5人がどのような問題意識を抱いたのかを解説していく。金融が実体経済を蝕み危機を誘発するといった金融危機を予見した鋭い洞察力に基づき資本主義への処方箋を示す。2015/02/24

skunk_c

12
元通産官僚が、リーマンショック直後に『恐怖の黙示録』として出した本の再発。ミンスキー、ヴェブレン、ヒルファーディング、ケインズ、シュンペーターという5人の個性的な経済学者の学説から、企業(産業)と金融(資本)の分離した資本主義への警句の部分に焦点を当て概説、その上で持論を展開している。文が読みやすく、概説部分はその着眼点も含め興味深かったが、まあこの部分は他人の褌。持論の部分は、同意できる点も多いのだが、「道徳」という言葉の使い方など、疑問点も多い。最大の欠点は成長する中国が全く視野に入っていないことか。2015/10/17

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