内容説明
日本海を交通路として大陸と直接の関係をもち、独自の文化を形成していたエミシ。古代東アジアにおける北方日本という視点から、日本文化の起源を探る。
目次
1 講演(東アジアと北ツ海;人類学からみたエミシ;北方日本の原始古代文化―稲作の北進をめぐって;高句麗・渤海と北方日本;高句麗使と恵便法師;北辺の古代文化;行基図と北辺の発見―飛鳥から粛慎への道;東アジア文化と奥州藤原氏)
2 討論
感想・レビュー
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takao
1
ふむ2023/05/02
印度 洋一郎
1
日本古代のまつろわぬ民"蝦夷"を、北東アジアの中に位置づけて考えてみるという主旨のシンポジウムを再構成した本。だが、如何せん資料がないせいか、稲作の東北への伝播とか、高句麗の恵便法師とか、周辺情報をグルグル回っていて、ちっとも本丸に切り込まない感じ。蝦夷が大陸と接触していた具体的な話を期待したので、ちょっとガッカリだった。記録によると、陸奥の国には蝦夷の神を祀っている神社が一社だけあったということだが、今もあるのだろうか。2011/08/03