感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chisarunn
7
今読んでいる「明月記を読む」がすごくいいので、その著者の歌集を読みたくなった。明月記と定家に繋がる一首「歌びとを金属の鋭き光もて 剖き評せし隠岐配流びと」自分の好きなのは「この星にわれがゐること やがてゐなくなること 夜の遠い風音」もっと読みたい。2022/03/31
nao1
7
----「閖上(ゆりあげ)の瓦礫のなかに陽は射して香水減らぬ香水の瓶」----- 東日本大震災で津波の被害にあった、宮城県名取市閖上(ゆりあげ)を歌った歌。瓦礫のなかにひっそりとある、宝物のような美しい小瓶に宿る確かにそこにあった生命がうばわれた喪失感と、どうしようもない悲しさ。あの日たくさんの香水の瓶が、遺品になってしまったのだ。