内容説明
失恋の痛手から、ふらりと訪れたエジプトで出会った、謎の日本女性・小笠原那智。妖艶にして気高いその雰囲気は、古代エジプト史第一の美女として名高きネフェルティティその姿であった。愛され、崇められ、恐れられた“遠くから来た美しい人”ネフェルティティ。彼女の前に屈した時から、男たらは、己の野望に酔いしれ、そして死への道へと堕ちてゆくのだ―。灼けたエジプトの地平に描かれた、巧妙なトリックと華麗な愛の織りなす壮大なるミステリー・ロマンここに登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
練りようかん
9
失恋旅行で出会った女性は強烈な個性を持つ顔をしていた。舞台はエジプト、女性は第18王朝の美女の再来のような生き方だが、本家の入り組み方が凄くてまずそこに心奪われた。姦通のお誘いを受ける主人公が心配、日本の再現も予感させるのだよ。するとピラミッドの中の殺人事件に巻き込まれ、犯人と死体が消えるという予想外のおまけに盛り上がった。ピラミッドの断面図や執事が犯人パターンを想起する容疑者など推理のわくわくと、お祭りの喧騒に紛れ急転する事態に心臓が早鐘を打つ。その土地を見事に活用したストーリーと場面作りで面白かった。2024/03/03
ホレイシア
3
これは好きだった記憶がある。はるか昔に読んだので、細部なんか忘れてるけど。2008/01/03
ma
1
小学生の頃、現代でも未だ解明出来ない古代エジプトの文明に、ワクワクしたことを思い出しました。でもこの物語は古代エジプトの謎より、主人公の前に現れた女の方が謎です。2018/01/22
Anna Shibata
0
初・栗本さん。 「こんな人、現実にはまずいないだろうけど、いたら素敵だな」 というキャラクターを書く人なんだということが分かった。 推理小説でなく、アクション活劇のほうが、この人の強みである魅力的なキャラが活きるだろうことは想像できた。機会があったらそっちも読んでみたい。2017/06/19
kanamori
0
☆☆★2011/10/13