感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
eihuji
12
2018年の読み初めは高校時に入手した角川文庫の初版本。実に久々の再読となったが、奥付を見てほぅと唸る。発行日が僕の十六歳の誕生日だった。と、それはともかく。おそらく僕にとって寿行の入り口となった作品が本書「犬笛」である。拐われた七歳の娘を救出するため父親は愛犬を連れ追跡の旅に出る、現在となっては荒唐無稽と評価されるであろう物語展開が理屈無く面白い。今年は寿行作品をもっと読み直そう、と心に期しつつ昨年の正月も思っていたなぁなどと早くも振り返る僕がいる。 2018/01/02
