内容説明
冷光放つ湖水の淵に忽然と聳えたつ広壮な古城。超多国籍企業“クェーサー”の支配者として、底知れぬ権力を振るい世界を掌握せんとする帝王カトーの大邸宅で、いましも王女リアはその穢れなき魂と肉体とを蹂躪されんとしていた。欲望の徒ドクター・タイガーマンの毒念の渦中にリア姫は堕ちるのか。が、その刹那、青年ドナーの意識体を中継して“ムーンライト”の精神波が光の奔流となってリア姫へと流入された。同時に、そこには白光にも似た王女ルナの高貴な姿があった。幻魔の邪悪にして強大なる脈動を前に、幾つもの意識が運命の絵図を紡ぎだす。宇宙の波動を言の葉として綴るネオ黙示録、烈風の第二弾。