感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
文庫フリーク@灯れ松明の火
97
曽根圭介さん『鼻』解説で、同様の作品例として挙げられた表題作。広告代理店勤務ながら酒も煙草も博打もやらず、派手な営業より地味な経理を実直に務め、妻と子を何より大事にする、虫も殺せぬ善良でおとなしい会社員・加藤一郎。平穏をこよなく愛する彼の心を乱すのは、繰り返し夢に現れる恐ろしい形相の男。目の前で仁王立ちする男の両手は、たった今まで人間の内臓を素手でかき分けていたかのように、どろどろと血にまみれている。夢ばかりか、煙草に火を付ける課長の、細い銀色のライターにも得体の知れぬ恐怖感じる加藤。そんな彼の元へ→続2016/02/21
グラスホッパー
6
久しぶりに読んだ半村良。表題作は、覚えていた。当時は衝撃的だった。SFの切れ味は鋭いと思う。 他の作品は、昭和の風味たっぷりだった。2019/06/13
けいちゃっぷ
3
やっぱり表題作が秀逸。なんだけど、しばらくすると忘れちゃうんだよね。