出版社内容情報
週刊朝日の人気連載をまとめたムック「司馬遼太郎」シリーズ最新刊。コロナ下にあって『司馬遼太郎と昭和』『司馬遼太郎の戦国』は好成績を収め、連載13年目の今号で累計100万部を超える。 今回は西洋医学に魅せられた医師松本良順を主人公にした『胡蝶の夢』が中心的な作品になる。良順は徳川慶喜、勝海舟、近藤勇、土方歳三らと出会い、大きな影響も受ける。坂本龍馬や吉田松陰など英雄や大物から考える幕末でなく、医学から見た幕末、身分制社会から抜け出そうとする人々の幕末、さらには近藤勇、土方歳三の人間性にも迫っている。現代の日本がコロナと戦い続けているように、良順は江戸時代に天然痘、コレラと戦った。コロナ禍の現代を考える今日的なテーマも持つ。小林修出版写真部部長が撮影した長崎、高知、北海道、オランダなどの写真を前面にし、再構成されたグラビア、本文はオールカラーになる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Die-Go
32
本屋にてタイトル買い。主に『胡蝶の夢』を取り上げている。興味深く読めた。★★★★☆2022/05/08
わらわら
11
かなり面白い。「胡蝶の夢」と「街道はゆく」をまとめて司馬遼太郎氏が語っている、司馬遼太郎氏についても語ってくれている。「胡蝶の夢」はまだ読んでいなのだがもうひとつの幕末史、医学の道について描かれている。出てくる人物も多種多様、主は医師松本良順だが蘭学を教えるポンぺ先生、師弟の司馬凌海、慶喜の人間像もいい、実に簡潔でわかりやすいどんどん歴史に埋もれたくなる。医学も変わったが写真も幕末にやってきた、記載されている写真もいい。「街道は行ゆく」を全編欲しくなった。「胡蝶の夢」も読まなければ来年は「生誕百年」です。2022/03/27
Iwata Kentaro
8
本屋で衝動買い。胡蝶の夢は知らなかった。久しぶりの司馬遼太郎2022/04/18
あつ子🌼
7
凄いなあ贅沢だなあ。帰省のおともに暇潰し感覚で購入したら、とんでもなかった。のめり込んでしまいました。やっぱり幕末好きだな。司馬センセの考え方とか物の見方がよく分かる講演録再録が面白かった。特に『敗者たちの戊辰戦争』は福島ゆかりの者として、とても嬉しい。戊辰の役後、痛烈な罰を受けた東北諸藩のことを好きだと。負けて東北の選ばれた人たちは考え深くなったのだと言ってくれています。ほろり。 来年は「司馬遼太郎生誕百年」とのことなので、まだまだ司馬遼読むぞー!2022/06/06
Daisuke Yagi
2
取材量の凄さと、司馬さんのキャラクターに対する思い、時代感を理解するのに最適な一冊。2022/08/18