内容説明
結婚披露宴でのスピーチ、喜寿の祝いでの乾杯の辞、友達の葬式での弔辞、パーティの「主人側」としての挨拶。簡潔でおもしろいスピーチをするにはどうすればいいのか?名著『文章読本』の著者が、自らの実例を掲げながらスピーチの心得を指南する挨拶の見本帖。井上ひさし氏との特別対談を併録。
目次
この抒情的な建築―村上春樹『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』谷崎賞贈呈式での選考委員祝辞
パジャマのズボンの思ひ出―『忠臣蔵とは何か』野間文芸賞贈呈式での受賞者挨拶
結婚論についての一考察―千歳潤、山路元子結婚披露宴での祝辞
愛読者たちの嘆きを思ふ―植村清二告別式での挨拶
編集者としての運動神経―杉山正樹『郡虎彦・その夢と生涯』の芸術選奨新人賞受賞を祝う会での挨拶
十四番目に―『樹影譚』川端康成文学賞贈呈式での受賞者挨拶
会津の男についての放言的な意見―早乙女貢『会津士魂』の完成を祝う会
日本演劇史最高の名優になる―山崎正和『世阿弥』再演初日祝いでの乾杯の辞
「ニュー・ヨーカー」の向うを張る雑誌―「東京人」月刊になる会での祝辞
大人になつても見つづけてゐる夢―色川武大葬儀での弔辞〔ほか〕
著者等紹介
丸谷才一[マルヤサイイチ]
1925年山形県鶴岡市生まれ。1950年、東京大学英文科卒。主な小説に『年の残り』(芥川賞)『たった一人の反乱』(谷崎賞)『裏声で歌へ君が代』『樹影譚』(川端賞)、批評家としての著作に『後鳥羽院』(読売文学賞)『忠臣蔵とは何か』(野間文芸賞)ほか多数
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