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朝日文庫
銀色のフィレンツェ―メディチ家殺人事件

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  • サイズ 文庫判/ページ数 341p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022640253
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

大国の政略に翻弄される花の都。暴君の公爵に冷たい刃が迫る……。ルネサンス歴史絵巻第2部。〔解説・権田萬治〕

内容説明

若きヴェネツィア貴族マルコ・ダンドロは花の都フィレンツェを訪れたが、かつての共和国は今や大国を後楯にする公爵の独裁下にあった。その専制君主をめぐるメディチ家の陰謀に巻き込まれるマルコと遊女オリンピア…。16世紀前半、翳りゆくルネサンス・イタリアを描く絢爛たる歴史絵巻第二部。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

miww

89
前作ラストで3年間の公職追放の処分を受けたマルコはひとりフィレンツェを訪れていた。すっかり打ち解けた旅宿の主人ジョヴァンニ、メディチ家の血を引くロレンツィーノらと交流を深めるが、物語はやがて暴君アレッサンドロ公爵の暗殺事件へと進んでいく。フィレンツェで再会したマルコとオリンピアの関係、3人の男達の語る「陰謀の解剖学」、暗殺事件の顛末と読みどころが多く面白かった。フィレンツェの街並み、絵画、美術品もとても興味深く、ウフィツィ美術館ではポッティチェリの「ヴィーナスの誕生」「春(プリマヴェーラ)」を是非観たい。2017/05/09

優希

41
舞台はフィレンツェへと移ります。マルコとオリンピアの関係が濃密になっていくのにドキドキしました。フィレンツェは大国を後ろ盾に独裁政権化になっているのみならず、専制君主制のめぐるメディチ家の陰謀にも巻き込まれていき、ルネサンスの陰りを見たような気がしました。大航海時代でもあるので、力をつけていくスペインや欧州の影もちらつき、この先の運命はどうなるのか気になってしかたありません。3部作における中継ぎの位置的なので、全体的に物語としては静かな印象でしたが、メディチ家をめぐる血の争いは興味深かったです。2014/08/31

takaya

29
ヴェネツィア、フィレンツェ、ローマの歴史小説三部作。「銀色のフィレンツェ」は、特に史実の面白みが際立っています。ロレンツィーノによる殺人のくだりは、史実でありながら「事実は小説より奇なり」そのもので一気読みでした。衰退期のフィレンツェの文化・社会を垣間見られます。2020/08/31

aponchan

25
三部作中2作目。フィレンツェとメディチ家関係は何となく知っていたが、物語で読むと理解が進む。塩野氏の表現も滑らかな文章で読み易い。ヴェネツィアとフィレンツェの違いが良く分かり、経済発展があらゆる面で大切だということを知らされる。三部作最後の「ローマ」に取り掛かりたいと思う。2020/06/27

kawa

24
16世紀、暴君フィレンツェ公アレッサンドロ暗殺を軸とした中世フィレンツェの物語。著者お得意のイタリアの歴史知識を学びながら、古都フィレンツェを旅する気分。ポッテイチェリの「プリマヴェーラ」「ヴィーナス誕生」のエピソードも印象的。2017/10/15

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