朝日文庫
証拠改竄―特捜検事の犯罪

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  • サイズ 文庫判/ページ数 273p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022617736
  • NDC分類 327.63
  • Cコード C0136

出版社内容情報

【社会科学/社会】大阪地検特捜部エースによる証拠改竄事件。この大スキャンダルをスクープした朝日新聞大阪社会部の記者たちが、「巨大権力」検察を蝕む病理、スリリングな調査報道の実態をつまびらかにする。地検エースはなぜ暴走したのか?

内容説明

郵便不正事件をめぐり、大阪地検特捜部の主任検事が、押収したフロッピーディスクのデータを捜査の見立てに合うよう改竄した―。「巨大権力」検察に挑み、この前代未聞の犯罪をスクープした記者たちの戦いの記録。特捜部のエースはなぜ不正に手を染めたのか?

目次

第1章 大坪特捜の攻勢―大阪地検特捜部の栄光
第2章 冤罪法廷―検察ストーリーの犠牲者・村木厚子
第3章 スクープ―検事の犯罪に迫る
第4章 最高検捜査―特捜検事vs特捜検事
第5章 検事たちの弁明―真相解明は法廷へ
第6章 記者たちの独白―スクープの裏側で
終章 再生―検察は生まれ変われるか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

SOHSA

29
《図書館本》厚生労働省郵便不正事件とそれに関わる大阪地検特捜部主任検事による証拠改竄事件を当時取材にあたっていた朝日新聞の記者の目線で描いている。時系列に添った事実関係の端的な整理は解りやすく読み手にやさしい。本書は平成23年3月に発行されており、犯人隠避で逮捕起訴された大坪、佐賀両氏はいまだ公判中であったことから、最終結末がどうなったか明らかにされていない。取材に奔走した記者の努力は迫力をもって描かれているが、全ての真相究明には至っておらず、読み手としては消化不良の感が否めない。単なる記者の手柄話(→)2017/05/04

Ikuto Nagura

2
「無罪が出れば、自分のキャリアにマイナス」そんな素敵な使命感で、何でもしてしまう頭脳明晰なエリート集団。彼らが描いた絵図に嵌められたら、普通の人に太刀打ちできるわけがない。「私は無罪です。公務員という職に誇りを持ち、国民の信頼を得ることを大事にしてきました」村木氏のそんな清廉さが、検察組織を焼け野原にする結果を呼び込んだのだろう。職務への忠実さと組織への忠実さ、誰もが正しい道を歩めないのは、いったいどこに問題があるからなのだろうか。2014/02/01

てくてく

2
郵便不正事件に関して大阪地検特捜部の主任検事が押収したFDのデータを改ざんしたのは何故なのかということを記者たちが明らかにした過程をまとめたもの。確かに証拠改竄自体あり得ない行為なのだが、そもそも無実の村木氏に関して有罪の証拠をパッチワークのように積み重ねてしまったのかという点が読後もかなり気になった。また、村木氏自身が自分の事件に関する証拠に向き合い矛盾点を明らかにしていた点に感銘を受けた。2013/09/03

くまくま

0
★★★☆☆2023/10/05

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