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朝日文庫
昭和陸軍の研究〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 629p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022615015
  • NDC分類 396.21
  • Cコード C0131

内容説明

昭和陸軍の誤謬の責任は誰がとったのか。また、体制が変わった戦後の日本に、昭和陸軍はどのような影を落としたのだろうか。誤った指導により、命を落とした兵士や国民の存在とは対局ともいえる、無責任で非人間的な高級軍人の官僚体質を、つぶさに検証していく。著者の代表作がここに完結。

目次

情報なき戦争指導の無責任体制
零戦パイロットたちの戦い
第二十五軍敵性国人抑留所の日々
ニューギニア戦線の絶望と悲劇
参謀本部の参謀たちの体質とその欠陥
未だ書かれざる二つの戦場
陸軍大臣の参謀総長兼任という事態
サイパン陥落と兵士たちの叫び
インパール作戦、高級指揮官と生存兵士たちの怒り
情報が軽視された比島決戦の内幕〔ほか〕

著者等紹介

保阪正康[ホサカマサヤス]
1939年北海道生まれ。同志社大学文学部社会学科卒業。ノンフィクション作家・評論家。「昭和史を語り継ぐ会」主宰。独力で『昭和史講座』の刊行を続け、闇に埋もれた人々の証言や貴重な史料を伝えるなど、一貫した昭和史研究の仕事が高く評価され、第52回菊池寛賞を受賞。また、医学・医療、社会事象、教育をテーマにした著作も多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紙狸

19
1999年刊行で文庫化は2006年。保阪正康氏の昭和史に関する著書はいくつか読んでいたが、うかつにも保阪氏がこの本を自身の「代表作」(文庫版あとがき)と位置づけているとは知らなかった。特に関心があるニューギニア戦線、インパール作戦、シベリア抑留の章を熟読。取材した際の元将校・兵士の様子まで書き込んでいるのが保阪氏らしい。インパール作戦の生存兵士は、司令官「牟田口廉也」の名前を聞くと、「言葉をふるわせる」。それほど憎しみをもっている。2023/04/20

フンフン

6
勧善懲悪歴史観の書。戦争の歴史を研究するなら、勝敗が重要な視点になるはずである。だが、著者の興味は陸軍がどんな悪いことをしたか、というところに集中する。侵略というならば、西洋列強がアメリカ大陸を侵略したことは隠れもない歴史である。だが、西洋人は原住民に完勝した。その違いはどこにあるのかが研究対象になるはずだが、そんな視点はない。2021/08/02

自然堂

4
「昭和陸軍の研究」というタイトルから昭和陸軍を俯瞰し、概説的に説明する 入門書的な物だと思い読み始めたが、少々それとは毛色が違った。 断片的であった個々の戦地での状況を、膨大な史料の検証に基づいた分析や、 当時一兵卒であった多くの人々に対する「聞き書き」を集約する事によって 一つに繋いでいき、その結果見えてくる事実を明文化した物が本書である。 本当に素晴らしい著書なのだが、字数が足りない為、詳しい感想はコメント欄に綴ることにする。2010/02/13

KAZOO

3
上下巻を読むのには本当に大変でした。然しながらこのような本ももう少し読まれてもいいと感じるのは私だけでしょうか?確かにいろいろ文句をつけたいところはあります。然しながらさまざまな人の聞き書きということでその資料価値は少しも落ちるところはありません。少なくとも陸軍の意思決定責任体制は今の官僚制度にも引き継がれてだれの責任かわからないということがあります。そこをもうすこし分析してほしかった。2013/04/26

Miho Haruke

0
まだ何度も読むことになると思うので読んでる本からは削除しない。2012/03/18

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