朝日文庫<br> リーダーは何をしていたか

朝日文庫
リーダーは何をしていたか

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  • サイズ 文庫判/ページ数 362p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022611994
  • NDC分類 786.1
  • Cコード C0195

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ランフランコ

11
山岳事故とりわけ無知なリーダーが素人同然のメンバーを冬山に引率しての事故の検証と考察。1965~1980年頃に起きた5件を扱っている。著者は山岳事故の専門家として裁判の場にも立っている。冬山は素人が行ってはいけない領域だ。そんなことすら分からない者がリードすれば事故は必然とも言える。遺族の悲しみ苦しみは計り知れない。高校山岳部などの若者の死はとりわけだ。事故後の学校や引率教諭の無責任ぶりは目を覆うばかりだ。教育者のみならず人としてもはやあり得ない。冬山では無知な人間は飲み込まれるのだと覚悟せねばならない。2021/01/18

小心

3
自分の知らないことを知っている人に会うと「わあすごい」と単純に関心してしまう。その人が本当にプロフェッショナルなのか、それとも素人よりは多少知識がある、というレベルなのか素人のこちらにはわからない。引率してくれるなら、相当経験積んでる人なんだよね、という信頼や期待の裏に潜む危うさ。2019/04/18

hatayan

3
防ごうと思えば防げた山岳遭難の事例を豊富に引いて、登山のリーダーは免許制にでもしなければ同じ事故がいつまでも繰り返されてしまうのではないかと警鐘を鳴らします。 メンバーを預かるリーダーは行動中の判断を責任を持って下せるように、普段からトレーニングや下調べなど、心技体を研ぐ努力を惜しんではいけないというメッセージを痛いほどに感じる一冊です。2017/09/18

こまったまこ

3
リーダーに引率されたパーティの遭難について検証し、リーダーの責任を追及している内容です。20年近く前の遭難事故ですが現在にも通じる部分もあります。引率するリーダーが無知というのも問題ですが登る自分たちもしっかり自立した意識を持たないとダメだなと思いました。2010/02/09

頭痛い子

2
今なら絶対に載せられないであろう、故人の亡くなる直前、遭難直前の写真が幾多も載っている。不謹慎ながら『死相がでているか』と見ていたがそんなものは無く、みな一様に『いい顔』で写真におさまっている。この書を読み、頭に真っ先に浮かんだのが2017年3月下旬に那須岳で起きた高校山岳部の雪崩遭難事故。雪山をやらない私でさえも、事故が起きたあの斜面を映像で見て、まして雪が不安定な春山で、よくあそこを団体で登ろうと思ったなと報道を訝しんでいた。答えは、この書に書いてあった。リーダー(顧問)が無知だったのだろう。2023/11/12

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