内容説明
いま私たちの住む地球は、本来の機能を失いつつある。その原因は、工業生産の拡大による石油と地下水の浪費、地力を破壊するような農業の工業化、熱帯雨林の大規模な伐採、原発による放射能汚染など、エントロピーの増大にあると著者は指摘する。エントロピーを経済学との関わりから考え、崩壊しはじめた自然の回復と、環境破壊がもたらす経済停滞の危機を訴える。エントロピーとは何か。
目次
君はエントロピーを見たか?―まえがきにかえて
1 エントロピー登場―姿を現した“妖怪”
2 エントロピーとは何か―永久機関と平和島
3 経済学は何をしなかったか―マルクスやケインズより凄い人
4 エントロピー思考の欠落―とんでもないことが始まっている
5 エントロピーを宇宙に捨てる星―開放定常系としての地球
6 “汚”水惑星―米も原発も、石油でできている
7 経済の大転換―その秘密が日本の各地に…
8 天然界への借りを返す―森林を守れ