内容説明
旧ソ連で歴史から抹殺されていた革命家・トロツキーに、初めてロシア人の視点から光を当てる。
目次
序に代えて 革命家の運命
第1章 世紀の幕開け
第2章 革命の魔性
第3章 「第九の波」ヴァンデー
第4章 革命の催眠術
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しいかあ
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自らロシア革命という線路を引くも、そこにやってきたスターリンという列車に轢かれた人という印象。典型的な「狡兎死して走狗烹らる」のパターンだなあとも思う。戦略や用兵ではなく、演説によって士気を鼓舞する事で兵を動かした軍事指導者ってのもなかなか珍しいんじゃないだろうか。スターリン以外の人間がトップになったとしても、ソビエトという国の本質は変わらなかったろうし、むしろ知らず知らずのうちにそういう国になるような仕組みづくりを進めてきたのがトロツキーであった、というのはなんとも皮肉な気もする。2016/06/09