内容説明
昭和16年12月8日朝、西開地一飛曹搭乗の零戦は真珠湾攻撃に向かう空母「飛龍」から発進した。だが、米国飛行場への低空銃撃ののち、エンジン不調のためハワイ諸島ニイハウ島に不時着―。これがニイハウ島の日系2世ハラダ夫妻をまきこむ悲劇の始まりだった。戦後40年目のスクープ!
目次
1 被弾―ニイハウ島不時着
2 ニイハウ島と日系2世ハラダ
3 二人だけの戦争
4 ウメノ・アイリーンの戦争
5 戦いは終らず
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mj
13
ニイハウ島に不時着した真珠湾攻撃隊の飛行士、彼に手を貸した日系人アメリカ人、日系人部隊の一員として従軍したその日系人の弟。本書に登場する「日本人」は皆誇り高いです。我が身を振り返り、反省します。責務、責任というのはそうまでして果たすべきものなのか。2015/07/17
父帰る
5
いわゆるニイハウ島不時着事件だ。ニイハウ島はハワイ諸島の一つでカウアイ島の西にある。日本の連合艦隊の真珠湾攻撃に参加した零戦がエンジン不調でニイハウ島に不時着したところから事件が始まる。 飛行士は帝国海軍の軍人として捕虜になることを最後まで拒否。また、その飛行士を助けた、島の日系人は、そんな軍人魂を持った飛行士を誇りに思い、命を賭けて最後まで護り抜くことを決意する。 本書から 零戦の飛行士がどんなに純粋だったかを垣間見た。2015/06/19