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岩波現代文庫
生きることの質

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  • サイズ 文庫判/ページ数 270p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006031602
  • NDC分類 490.4
  • Cコード C0195

内容説明

平均寿命では世界一を誇る日本だが、果たして人間らしく人生を全うできているだろうか。限りある命をより充実したものとするために、何をなすべきなのか。九十六歳のいまも現役内科医として活躍する医学界の先達が、現代医療の課題を説くとともに、老年の輝きと「有終の美」のために語った人生への応援歌。

目次

1 講演(いのちの有限性といのちの深さ;死は生の一部;あなたの寿命を豊かにする鍵;あの「時」との出会い―出会いを出会いとするために;愛するとは―共に同じ方向を見ること;いのちを問い直す;問われるターミナルケアのあり方;延命の医療から「有終」の医療へ;二十一世紀の医療と患者―新しい医師・患者関係;老年こそ輝く自由の時;健康と生きがいの新しい考え方をデザインする;キリスト者の生と死―その望みと喜び)
2 エッセイ(生涯を通して学習することの意味;自分と出会う―闘病とハイジャック体験;死をどう生きたか;病名告知とターミナルケア;限りあるいのちに支えを)

著者等紹介

日野原重明[ヒノハラシゲアキ]
1911年山口県生まれ。内科医。京都帝国大学医学部卒業。現在、聖路加国際病院理事長、聖路加看護学園理事長、(財)ライフ・プランニング・センター理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

i-miya

40
(2010.09.18 0805)(日野原重明)1911、山口生まれ。内科医。京都帝国大学医学部卒業。聖路加国際病院理事長。(表書)平均寿命世界一の日本。96歳、現役内科医。「有終の美」のための著書。(1993.05、岩波書店刊行)(あとがき) S12卒業。約3000の論文、エッセイ。S27、米留学から帰国。POS(プログラム・オリエンテッド・システム)診療録。尊敬するウィリアム・オスラー博士。人間の体という器、に入れる水が大事。その透明度がいのちの質として問われる。(H05.05)(岩波現代文庫へのあと2010/09/19

ゆう。

8
ケアの思想が込められた一冊だと思います。文章は宗教的な表現が多いですが、人間が生きることと良い生のための死の持つ意味を深く考えることができました。著者は死は生の一部だと言います。死は生から切り離されているものではなくて、より豊かな生、その人らしく生きることと深く結びついているのだと思いました。だから、ターミナルケアが大切であり、QOLが大切なんだと思います。この本は医療について語られていますが、福祉の思想とも結びついたものだと思いました。2014/02/11

ヒロユキ

3
生きることについて考えることは死ぬことについて考えることだ 老人になってからの死は本来は苦しくない それを悲惨なものにしてしまっているのはむしろ現代の医療である 死ぬ時まで尊厳を失わずに過ごすにはどうすればいいのか なんでも医者任せにするのではなくて自分自身で考えなければいけない 死は文字通り他人事ではないのだから2023/01/05

谷口裕貴

1
死に直面している医者の人生観が気になったので読んだ。あと今度大学に講演に来てくれるので予習として…日本の医療の問題を現場から説いているのは興味深い。日本のターミナルケアはまだまだとのこと。やっぱり医療はもう少し時代に合わせて変わるべきだなと。著者かなりキリスト教の思想から医学を説いているけど、やっぱり宗教は軸をはっきりさせるなと。あとホスピスか看護かのボランティアしたいなと思った。医者になるにはコストが多いから、せめて生活の上で生きる知識がほしいなと 2012/12/26

kotan

1
延命ばかりを目指してきた医学に警鐘を鳴らし死をみつめることの重要性を説いている。現在ではやや古典的か。2011/04/30

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