出版社内容情報
制度が硬直しているところこそ,詐欺師の楽園となる.まじめくさった軍隊や宮廷社会をコケにして,悪さを働く輩が跋扈する.近代システムが整備されんとするヨーロッパを深層から見据える種村流精神分析的社会批評.
内容説明
制度が硬直しているところこそ、詐欺師の楽園となる。まじめくさった軍隊やスキだらけの貴族社会、王宮の政治機構などを徹底的にコケにして、痛快な悪ふざけ、大泥棒を働く悪漢たちが跋扈する。一八世紀から二〇世紀、近代的システムが整備されんとするヨーロッパ社会の裏面と深層を辛辣に暴きだす精神分析的社会批評。
目次
贋エチオピア皇帝の訪れ―英国艦隊をコケにした悪漢ヴェア・コール
バルムベックの王様―大盗賊団長アドルフ・ペーターセン
ルーマニアの泥棒英雄―貴婦人総ナメのゲオルク・マノレスコ
モナ・リザ泥棒―無頼の王様アポリネール
詐欺師の哲学―薔薇十字団大幹部カザノヴァ
華やかな鉄仮面―女装の剣士デオン・ド・ボーモン
大革命の時計師―国家陰謀の技師ボーマルシェ
夢の機械魔術師―史上最大の魔術師ロベール=ウーダン
悪魔博士の正体―オカルト怪人シュレンク=ノッチング
二十世紀に蘇る救世主―奇蹟かペテンかブルーノ・グレーニング
顔のない男―詐欺と扇動のスーパー・カメレオン
史上最大の贋金造り―ポルトガル乗っ取りのアルヴェス・レイス
著者等紹介
種村季弘[タネムラスエヒロ]
1933年東京生まれ。東京大学文学部独文科卒業。国学院大学教授。専攻・ドイツ文学
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編集兼発行人