岩波現代文庫<br> 心を生みだす遺伝子

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岩波現代文庫
心を生みだす遺伝子

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  • サイズ 文庫判/ページ数 274,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006002343
  • NDC分類 467.2
  • Cコード C0145

出版社内容情報

「ゲノム=青写真」ではない。遺伝子はむしろレシピのようなもの。コンピュータプログラムでいうIFとTHENの両方がある。遺伝子が実際に何をしているかを見ることで、「生まれと育ち」の真の関係が明らかになる。

「ゲノム=青写真」という比喩は誤解を招く.遺伝子はむしろレシピのようなもの.コンピュータプログラムでいうIFとTHENの両方がある.それが環境と手を取り合って働くから,人は生涯にわたって経験から学ぶことができるのだ.遺伝子が実際に何をしているかを見ることで,「生まれと育ち」の真の関係が明らかになる.
単行本刊行時には未収録だった原註・訳註・参考文献を収めた.

※本書は2005年3月,岩波書店より刊行された.

内容説明

「ゲノム=青写真」という比喩は誤解を招く。遺伝子はむしろレシピのようなもの。コンピュータプログラムでいうIFとTHENの両方がある。それが環境と手を取り合って働くから、人は生涯にわたって経験から学ぶことができるのだ。遺伝子が実際に何をしているかを見ることで、「生まれと育ち」の真の関係が明らかになる。

目次

第1章 どちらが勝るわけでなし
第2章 学ぶように生まれつく
第3章 ブレインストーミング
第4章 アリストテレスの原動力
第5章 コペルニクスの雪辱
第6章 心の配線
第7章 心の遺伝子の進化
第8章 パラドックスの消失
第9章 最後のフロンティア
付録 ゲノム解読のための方法

著者等紹介

マーカス,ゲアリー[マーカス,ゲアリー][Marcus,Gary]
1993年、23歳でマサチューセッツ工科大学(MIT)より博士号を受ける。現在、ニューヨーク大学心理学科教授、同大学幼児言語センター教授。専門は発達認知神経科学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

isao_key

7
本性を決めるのは遺伝子なのか環境なのかをいろいろな角度から検証している。一般向けに書かれてはいるが専門的な基礎用語や知識がないと読み通すのは骨が折れる。「遺伝率はDNAの塩素配列を詳細に調べることによって決定されるのではなく、ある形質についての全変異量と近親者の間でどの程度その変量が共通であるかを比較することによって決定される」「もし言語獲得装置なるものがあるなら、それはいくつかの能力が混ぜ合わさったものとなりそうである。あるものは言語に特化していて、他のものは精神生活を通じて広く用いられるものであろう」2018/03/29

incognito

2
総括をさらに一般向けにわかりやすく書いたもので、部分的には知らないことも多かったが、まぁこんなもんだよね(むしろ書かれた時期が古いので、内容がちょっとold)という感じだった。一般向けとはいえ多岐にわたる話を扱っており、大学レベルを修めていないと難しいと思う。認知方面のレファレンスにいいかもしれない。2012/10/26

Curus Persia

1
 本書の目的は「遺伝子がどのように働くかを述べ、心にとって遺伝子がどのような意味を持つかを初めて説明しようとするものである」「本書のテーマは、生まれがもたらすものを理解する唯一の方法は、遺伝子が実際に何をしているかを見てみることだということである。」。やや日本語が変なところがあるが解り易く読めた。  遺伝子の働き方をプログラム言語の「if then」で説明したり、色を見わける能力が、遺伝子の重複から生まれた。等々面白く読めます。 後半の100ページには、索引、原注と参考文献のリストに充てられています。 2014/02/17

megane

1
興味深く読めた。遺伝子は人を作るのではなく、人をつるための手順を実行するだけで、出来上がりにはあまり責任を持たない。与えられた環境に対して柔軟な対応をする。生まれと育ちは相互に関係している。おもしろかったのは脳というのは何も特別な細胞ではなく、他の体を作る細胞と殆ど変わりないというところだ、細胞膜があり中に核やミトコンドリアなんかが入っている、動物実験では脳細胞を取り出して胃に移植し、胃の細胞を取り出し脳に移植したところ、あたかも脳細胞が胃の細胞のように、胃の細胞が脳のように稼動しはじめたとか。2013/10/29

saku_taka

1
環境か遺伝か,といった問いが不毛であることがよくわかる。遺伝子がどのように環境をとおして発現していくのか。それは個々の形質によって,様々に異なる。人間を含めて生物は何とうまくできているのだろう。そしてそれは進化の産物である。2010/04/02

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