• ポイントキャンペーン

岩波新書
ブランドの条件

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 203p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004310341
  • NDC分類 675
  • Cコード C0236

内容説明

その名がつくと、ただのバッグの値がたちまちはねあがる。ルイ・ヴィトン、エルメス、シャネル―オーラを授ける「名前」の魔力。このマジカル・ワールドの謎を解く鍵は、メゾン「誕生」のシーンにあった!贅沢を売りたい人、買いたい人、どちらも必読。「ラグジュアリー」の本質に迫る、ブランド文化論の決定版。

目次

1章 ブランドの誕生―ルイ・ヴィトンはいかにしてルイ・ヴィトンになったのか(ブランドとモードは両立しない?;起源のオーラ―はじめに皇室があった ほか)
2章 希少性の神話―エルメスの戦略(馬車vs.自動車―エルメスがフォードに勝つ;「売らないこと」を売る ほか)
3章 貴族のいない国のブランド―シャネルとマス・マーケット(貴族にブランドは存在しない;シャネルという名のフォード ほか)
4章 ブランドは女のものか―贅沢文明史にむけて(贅沢は男のものだった;女性専科の時代へ ほか)
終章 「変わること」と「変わらないこと」

著者等紹介

山田登世子[ヤマダトヨコ]
福岡県生まれ。愛知淑徳大学教授。専攻はフランス文学、文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

syaori

45
ブランド品の魅力はどこからくるのか。本書は、ブランドとは起源に伝説を持ち、大量生産品を売る「マス・マーケットを相手に誕生」すると言う。ヴィトンやエルメスは王侯貴族を相手にしてきた伝統、シャネルはデザイナーの神秘の伝説がその「名」に光輝を与え、「本物ならではの仕立ての良さ」がそれを支える。しかしその魔法はすぐに古びてしまうので、ブランドはその輝きを保つため現在(モード)に寄り添い、変わらないために変わり続けなければならぬのだ。その「綱渡り」の危うさが、永遠のための一瞬の煌きがブランドの魅力なのだと思います。2020/03/13

jjm

11
同じ材料・製法、本物と違うのはブランド名が付加されているかだけの条件で、あなたはその製品を買うか?我々はブランドに一体何を求めているのか?という所から始まる。本書によると希少性(ハンドメイド等)、伝統・伝説(王室御用達、シャネルの言動)がある、偽物が本物を価値化するというところか。様々な既成概念を排除した点で伝説化されているシャネルであるが、これを今やろうとするとジェンダーも何もなかった原始スタイルへの回帰になりそうな気がする。そもそもスカートだって日本人"男性"は昔からワンピースの浴衣、袴をはいていた2021/09/26

noémi

7
ブランドはブランドだからよい、なんていうのは巡回していて定義になってない。やはり、歴史は第二帝政から始まるようだ。皇室が使うラクジュアリー製品。この100年間に世界のセレブの人々が使ったアイテムも自分も使ってみたいという一種のスノビズムを利用した巧みな商業展開。 まぁ、私は身体が外人ほど大きくないからLVは使ったことがないけど、年とったら、エルメスのバッグとスカーフ、地味だけど仕立てのいいスーツを着た上品なおばあさんになりたいかなぁ。ブランドは高いのには訳がある。そのからくりをざっくりと紹介してあった。2011/10/26

5
ラグジュアリー・ブランドの価値の根拠は何か。伝統や権威のお墨付きなのか、職人による少量生産の神話なのか、それともネームバリューなのか。本書は、ヴィトン、エルメス、シャネルそれぞれのブランドの価値を発生史論的に考察する。なかでもシャネルに関する記述には著者の熱意が感じられ、面白く読んだ。ブランドの価値の源泉から伝統や権威を排除し、自らの名を価値の根拠においたシャネルは、当時としては革新的で面白く、なによりかっこいいと思った。2016/06/15

kumonosuke

5
ルイ・ビィトン、シャネルなどの人気は当分衰えそうも無い。あるブランドはやはり王侯貴族向けに提供されていた歴史があるとか。やはり、宮内庁ご用達とかいうものは違いがあると思う。2013/09/13

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/513431
  • ご注意事項