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岩波新書
インカとエジプト

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  • サイズ 新書判/ページ数 201p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004307877
  • NDC分類 268
  • Cコード C0222

出版社内容情報

インカ帝国に代表されるアンデス文明と古代エジプト文明との意外な共通性に着目した,対話の試み.ピラミッド,ミイラから家畜,肥料にまで及ぶきめ細かな比較検討は,「文明とは何か」を考える手がかりとなるに違いない.

内容説明

巨大ピラミッドやミイラから垣間見える死生観、青銅器段階での高い文化的達成、再分配のシステムなど、インカ帝国に代表されるアンデス文明と、古代エジプト文明との意外な共通性に着目して、両地域の専門家が対話を試みる。環境、歴史的条件の違いを意識しながらのきめ細かな比較検討は、「文明とは何か」を考える手がかりとなるだろう。

目次

プロローグ 文明を比較する
1 ふたつの古代文明
2 麦とジャガイモ―文明成立の基礎条件
3 大ピラミッドの時代
4 王宮と倉庫―統治と再分配のシステム
5 太陽神と神聖王
エピローグ 古代文明史の中のインカとエジプト

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

86
エジプト、メソポタミア、インダス、中国に加えて、 アステカ、マヤ、インカで7大文明とのこと。 太陽神、孤立した環境。 類似性と違いから、2つの文明をひもとこうとしている。 マヤ、アステカとの比較もお願いしたい。 いや、7大文明全部の比較があるとうれしい。岩波新書一覧 http://bit.ly/12LkZWe2013/05/14

翔亀

38
【始原へ23】16世紀まで西洋から孤絶していた新大陸は、コロンブスがいなかったら西洋の辿った道とは違う文明がありえたのではないか、という疑問(期待?)をもって読んだ。アンデス/インカの増田義郎と、メソポタミア文明の影響を受けギリシャ文明に影響を与えたエジプトの吉村作治の対談は、しかしこの疑問(期待?)には応えてくれない。何故だろうか。全く相互の交流のなかった両文明の共通点に話題が集中するのは致し方ないかもしれない。両文明ともに神の化身(インカ)あるいは神そのもの(ファラオ)として絶対的な君主が広大な↓2021/07/02

崩紫サロメ

16
吉村作治色の強い仕上がりとなっているが、前書きは増田義郎によるもので、文明とは何か、地域的に隔たりのある文明を比較する意義について論じている。対談部分は吉村の「ピラミッドは公共事業」論が展開し、古代経済における再分配の原理について、増田もそれに同意している。この再分配の原理を、奴隷制に基盤を置いたギリシア・ローマと対比する姿勢が全体を通して強く見られた。2020/07/04

ぺったらぺたら子 

15
ピラミッド建造が奴隷労働ではなく、農閑期の公共事業による税の再分配であったとは!しかもエジプトの文化が花開いたのも、敵が侵入しにくく、農作物が豊かで飢えの無い、比較的のんびりした平和な国だったからみたい。巨大建造物、というとすぐ奴隷を思うが、そういうのはギリシャ・ローマの好戦的な国の発想なんだとか。しかもエジプトのピラミッドは墳墓ではない。ギリシャ・ローマ中心の歴史観の歪んだ視野を指摘し、転換させる。インカはオマケ程度の本かな。2019/05/24

いくら丼

9
俎上に上がる知識の幅が広い! 特に増田氏は際限がないのかと。やばい……まじですごいこの人……知ってた以上だった……。吉村氏はまだ、エジプトの周縁という感じだったものの……やはり、それだけアンデス史の研究には、他からヒントを得て補うことが必要、なのだろう。実際私が今色んな地域や歴史を当たっているのも、その側面がある。アンデスだけ学んでも、作品C書ける気がしないんだよ……それはともかく、ギリシア文明へのエジプトの影響は、なるほどと思わされた。以前に読んだ『古代エジプト千一夜』の感想で、ユダヤ教へのエジプトの↓2022/09/25

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