出版社内容情報
どんなに短かい章句でも，作品から直接選りだした一句は，ダイジェストでは味わいえない生きた魅力を伝えます．好評の『ことばの花束』につづく第二集『ことばの贈物』ができました．限りない古典の沃野へむけて，あなたの読書の地平はさらにいっそう拡がってゆくことでしょう． （本文二色刷）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ🍀
126
読書を通じて思いがけなく巡り合う言葉。選り抜きの一句ならではの魅力を堪能。岩波文庫名句第２集。難解ではあるが爽快感がある。…無知は富と結びついて初めて人間の品位をおとす。…腐敗した善から立ち昇る悪臭ほど胸の悪くなるものはない。…世間は自分に不都合の生じないかぎりはおおかた善良なものを愛する。…風は過ぎ行く人生の声なり。生きとし生けるもの、いづれか歌をよまざりける。…自らが変わり続ける限り、本書を手に取るたび、心に響く言葉が変わっていく楽しみ。我々が空想で描く世界より、隠れた現実の方が遥かに物深いのだから。2021/11/05
keroppi
72
「ことばの花束」に続いて、岩波文庫から拾い集められた言葉の数々。古今東西あらゆるジャンルから取られた言葉だが、それぞれに心に響く言葉たち。世界の知性の俯瞰図が見れる。こんな言葉を使えるようになれればいいなぁ。「生きとし生けるもの、いずれか歌をよまざりける。」(古今和歌集) 図書館が開いたら、ここにある本を読みたいなぁ。2020/05/11
スプーン
35
岩波選出の名言集。安心の岩波クオリティー。どこまでもついていきます。2019/02/12
saga
33
【再読】姉妹書『ことばの花束』もあったが、今は行方不明。本書を久しぶりにゆっくりゆっくり読んだ。岩波文庫は、以前は田舎の書店でも置いてあったが、今はよく行くショッピングモール内の書店では1冊も取り扱っていない。主に古典から採録された一文は、良いとこ取りで楽しめるものが多かった。2020/02/10
テツ
23
岩波文庫の中から拾い集められた数々の「ことば」 自分自身が発した言葉は巡り巡って自分自身を再構築していく。思考も思想も精神も自らが紡ぐ言葉に、そして目にして耳にする他者の言葉により磨かれ鍛え上げられていく。普段使いの言葉全てにいちいち気をつけろとは言わないけれど、たまにはこうして古今東西の様々な題材から選び抜かれた言葉に触れることって自身の中身をアップデートするために大切だと思います。清く正しく強く美しい人間になるためにそうした言葉を取り入れていこう。2020/05/13
