岩波文庫<br> 六百番歌合/六百番陳状

岩波文庫
六百番歌合/六百番陳状

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  • サイズ 文庫判/ページ数 500p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003003411
  • NDC分類 911.18
  • Cコード C0192

出版社内容情報

藤原良経の主催した建久5(1194)年頃の歌合.百題六百番からなる.良経,定家,家隆,兼宗,有家,季経,経家,家房,隆信,慈円,寂〓,顕昭ら当代の代表的歌人が参加しており(判者は藤原俊成),この時代の代表的な和歌集ともいえる.歌合史的にも,歌論史的にも最もすぐれた歌合.藤原俊成の批評に反駁した顕昭の駁論「六百番陳状」(顕昭陳状)を併収.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

syaori

41
「源氏見さる歌詠みは遺恨の事なり」という俊成の判詞で有名な歌合。20代の若き左大将・九条良経の主催で、定家、慈円、家隆、寂蓮などの新古今の代表歌人に加え、当時御子左家と対抗する歌道家・六条家の季経、顕昭、有家など錚々たる顔ぶれが並びます。美しく番われた歌たちを眺めるだけでも楽しいですが、判詞を読むことで俊成が求める歌の姿や心、反対に不可庶幾(庶幾すべからず)の歌の姿も見えてくるよう。恋五十首は初恋から寄商人恋まで、凝った題を眺めているだけでため息が出ますが、恋歌オンチな自分は春の曙の良経と慈円の番が好き。2017/05/24

内藤銀ねず

7
岩波文庫(黄帯)の中でも珍品に数えられる一冊。12人の題詠百首を左右600番に分け、優劣を競った空前の歌合(「絶後」でないのは、この後に千五百番歌合があるから)。そんな途方もない歌合の記録が書物で残ってることじたい奇跡的なのに、これをなんで文庫にしたのか、戦前の岩波文庫の伝説。六百番歌合は何がすごいって、どこから読んでも面白いことに尽きます。俊成卿の判詞は言うに及ばず、左右方人の難陳は無理矢理感満載で、和歌の「雅」を粉砕するくらいの面白さ。岩波さんに一生ついていこうと誓った本です。

Kaoru Aoki

0
屑歌の少ない良経が主催し俊成が、判者となった建久の名著。2013/01/01

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