出版社内容情報
次に硬貨の表が出る確率は2分の1,30年以内に地震が起こる確率が87%.こうした主張は本当に正しいのだろうか? 一見するとデタラメで予測不可能な現象にどうして法則が見つかるのだろうか? 相反する「偶然」と「必然」のあいだにどんな関係が? たくさんの実験を通じて,誤解しやすい確率の意味をわかりやすく解説する.
内容説明
確率とは何だろうか?「次に硬貨の表が出る確率は2分の1」、「30年以内に地震が起こる確率が87%」。こうした主張は本当に正しいのか?「偶然」と「必然」との関係を見出し、デタラメな現象から法則を探る。たくさんの具体例を通じて、誤解しやすい確率の意味をわかりやすく解説する。
目次
1 不思議な確率の話
2 偶然のなかの必然、必然のなかの偶然
3 デタラメな世界にも法則が潜んでいる
4 デタラメな世界を支配する大数の法則
5 確率と自然現象
6 確率とリスク
著者等紹介
小林道正[コバヤシミチマサ]
1966年京都大学理学部数学科卒業。1968年東京教育大学大学院理学研究科数学専攻修士課程修了。1968~1974年東京教育大学理学部(数学教室)文部教官助手。1974~1980年中央大学経済学部助教授。1980年~中央大学経済学部教授。2008年~数学教育協議会委員長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
52
#解説歌 想定外想定するのが確率す降水確率地震確率 #説明歌 ベルトラン理解できるがモンティホール何度読んでも理解できない 期待値は状況により変化する時間依存の期待値で駄目?2016/05/31
ゲオルギオ・ハーン
26
本書はサイコロの出る目や地震の発生確率など一見法則性なんてないようにみえるものを題材に確率や統計の正しい考え方を分かりやすく解説し、正規分布や「べき乗則」の正しい用法や誤って使われている例を紹介している。誤って使われる原因にも踏み込んでいるのも良い。分かりにくいとされる「モンティ・ホールの問題」についても「ハズレを示されてから変更して選んだほうが有利」かを簡潔に示してくれるうえにどうして誤解されるのかも教えてくれる。本書で誤りが指摘されている『歴史はべき乗則で動く』を買ってあるんだけどどうしようか...。2024/04/12
calaf
8
マスコミが文科省の一委員会の計算として発表した「東海地震がこれから30年以内に起こる確率は87%」という数値。これの根拠は、過去のたった4件の地震(1854年安政東海地震、1707年宝永地震、1605年慶長地震、1498年明応東海地震)の発生年だけ!!!これって、これでいいのか???2012/08/16
烟々羅
2
最終的に地震予知でいわれる確率とはなにかへつながる一連のエッセイ。2012年初版2024/04/05
takao
1
サブタイトルが地震発生確率87%の意味するもの2018/12/02