出版社内容情報
明治時代の文豪達の実像を活写した伊藤整・瀬沼茂樹の名著『日本文壇史』の志を継いで、大正5年の漱石の死から、1970年代初めの小林秀雄・井上靖の死による文壇の終焉までを書き下ろす。新たに発掘した恋愛、文学論争、戦争体験などに関するさまざまなエピソードを織り交ぜながら、その実像を描きだす。
内容
大正5年、漱石は家族と芥川龍之介らの弟子に看取られて49歳の生涯を終えた。漱石の娘・筆子を争った久米正雄と松岡譲、谷崎潤一郎と佐藤春夫の細君譲渡事件等大正文壇のスキャンダルを描き、作家達の素顔に迫る。
漱石と芥川龍之介/葬儀と埋骨式/久米正雄の失恋/松岡譲と夏目筆子の結婚/久米正雄と松岡譲の和解/恋多き龍之介/滋賀家の成立/北原白秋と姦通罪/佐藤春夫と大逆事件/小林せいと『痴人の愛』/文壇から消えた相馬泰三
内容説明
大正五年十二月、文豪・夏目漱石は家族と芥川龍之介、菊池寛、久米正雄、松岡譲らの弟子に見送られて、四十八歳の生涯を終えた。漱石の死は大正文学の始まりでもあった。漱石の長女・筆子を争った久米と松岡、そして戦後の知られざる和解、芥川と女性達の恋の諸相、姦通罪で監獄に収容された北原白秋、「世紀のスキャンダル」といわれた谷崎潤一郎と佐藤春夫の細君譲渡事件など、大正文壇で繰りひろげられた事件を新たに発掘した資料を交えて克明に描きだし、作家達の素顔に迫る。
目次
第1章 漱石の死
第2章 恋敵、久米正雄と松岡譲
第3章 芥川龍之介の恋
第4章 直哉、春夫、潤一郎
第5章 白秋と姦通罪
第6章 細君譲渡事件
第7章 文壇から消えた相馬泰三
著者等紹介
川西政明[カワニシマサアキ]
1941年大阪府生まれ。中央大学卒業。文芸評論家。38年間筆一本の評論活動を続けてきた。著書に、『わが幻の国』(講談社、平林たい子文学賞)、『武田泰淳伝』(講談社、伊藤整文学賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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壱萬弐仟縁
katakuli365
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seitr