内容説明
幾度となく繰り返される和平構想にもかかわらず、解決の糸口すら見えないパレスチナ/イスラエル問題。オスマン帝国の解体、シオニズムに基づくユダヤ人移民の開始から、イスラエル「建国」を経て、イスラエルによるパレスチナ自治区の「占領」に至るまでの一世紀にわたる歴史を双方の視点から辿り、その歴史像の決定的なズレの中に問題の本質を探る。
目次
パレスチナ人から見た歴史(現代パレスチナの起源;パレスチナ人、ユダヤ人、そしてイギリス;ユダヤ人国家の建設に向かって;アラブ人とユダヤ人;解放に向かって;壁;旧勢力の遺産)
ユダヤ人から見た歴史(シオニズム運動;第一次世界大戦後;ユダヤ人国家;六日間戦争とその後;和平への道;九・一一の前後;新たな侵略)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
てれまこし
5
被害者が加害者になり、また加害者が被害者になる。この悪循環をどう止められるのか。宗教の対立だと思っているかぎりは他人事で済ませられるが、大元は宗教ではない。植民地主義である。わが日本にとっても心当たりがある。イスラエルとちがって、僕らはもう追い出されてしまったじゃん、という人は、沖縄とかアイヌの問題のことを忘れている。さらに遡れば、かつて縄文人が住んでいるところに弥生人がやってきた。二つが混じったのは、決して平和的手段だけではなかったはずだ。過去の暴力によって築かれた現状を正常化できるのは忘却だけなのか。2018/10/09
偽教授
2
双方の視点から書かれた本とはいうが、これを読むと正直なところイスラエル・ユダヤ人がいかに自分たちの都合しか考えていないかうんざりするほどよく分かる。2011/10/26
メルセ・ひすい
2
15.オスマン帝国の解体、シオニズムに基づくユダヤ人移民の開始から、イスラエル「建国」を経て、イスラエルによるパレスチナ自治区の「占領」にいたるまでの一世紀にわたる歴史を双方の視点から辿る。 幾度となく繰り返される和平構想にもかかわらず、解決の糸口すら見えないパレスチナ/イスラエル問題。イスラエルによるパレスチナ自治区占領に至るまでの歴史を双方の視点から辿り、対立の構図をわかりやすく示す。2011/05/19
リール
0
22013/02/01